Alan Vega “Saturn Strip”

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前々から欲しかったSuicideのヴォーカリストAlan Vegaのソロアルバム”Saturn Strip”を漸く手に入れました。ソロとしては3枚目になります。先ずは彼を中心としたバイオグラフィーを書いてみたいと思います。本名Boruch Alan Bermowitz、NYCのブルックリン生まれ。生まれた年月については諸説あるようです。1950年代中期に、彼はBrooklyn Collegeで物理学と絵画をAd ReinhardtとKurt Seligmannの下では学び、1960年に卒業しています。その頃に、彼はラジアルなアート集団に属していましたが、1970年にMartin "Rev" Reverbyに会っています。その前年に、彼は、Alan Suicideと名乗って、大規模なManhattanの芸術イベントに参加しており、その頃には所謂、絵画からネオンを使った彫刻の方に興味が移っていった時期であり、そこでの評価で、OK Harris Galleryの専属になっています。1976年に彼はThe Stoogesのライブを観て、啓示(天命)を受け、これを電子音楽で出来ないかと思って、Martin RevとギタリストのPaul Liebgott を誘ってSuicideの母体となるバンドを結成します。彼は自分達の音楽をPunk MusicとかPunk Music Massと呼んでましたが、1971年に、Liebgottが脱退してしまいます(その時には、Revの妻Mari Reverbyがドラムをやっていたそうですが、ライブには参加していません)。そうして、この時に、彼は自分のステージ名をAlan Vegaとし、RevとのデュオをSuicideとして、CBGBやMax’s Kansas Cityなどに頻繁に出演するようになります。Suicideとしては2枚のアルバムをリリースした後、1980年にSuicideは一度解散します。そして、同年、Alan Vegaは最初のソロアルバムをリリースしますが、そこから数年はロカビリー・スタイルでの作品が続きます。それで、1983年に、Suicideの大ファンでもあってThe CarsのRic Ocasekのプロデュースで、サードソロアルバム”Saturn Strip”をリリースします。しかしながら、VegaはエンジニアのChris Lord-Algeと衝突し、この時の録音はかなりピリピリしていたようです。1985年には、Vegaのシングル”Jukebox Babe”が仏でヒットしたのですが、ソロアルバム”Just A Million Dreams”をリリースするものの、その曲は含まれていませんでした。そんなこともあって、VegaはRevと組んで、Suicideを再結成し、再びOcasekのプロデュースで、新アルバム”A Way Of Life”をリリースします。その後に、Vegaの後の妻になるElizabeth Lamereと出会い、1990年に5枚目のソロアルバム“Deuce Avenue”をリリースしています。その後も、Suicideと並行して、ソロアルバムもリリースしていきますが、彼は、2012年に脳卒中になり、また膝にも医学的な問題もあったことから、Vegaは余り動き回らないアート(ペインティング)とかに興味が移ります。それでも、ライブは選んでやっていたようです。しかしながら、2016年7月16日に、78歳で睡眠中に亡くなっています。
以上がAlan Vegaの一生の大筋です。
それで、本作品の内容について、紹介していきたいと思います。先ず、参加したメンツですが、Alan Vega (Vo)以外に、Ric Ocasek (Kbd, G [A1, B1]), Lary Chaplin (B [A1, A3, B1以外]), Sesu Coleman (Drs [A1, A3, B1以外]), Mark Kuch (G [A2, A5, B3, B4]}で、更にStephen George (Drs [A1, A3, B1]), Alain Jourgense (Kbd [A1]), Greg Hawkes (Synth, Sax [B1])も客演しています(因みにAlain Jourgensenは、あのMinistryのリーダーAl Jourgensenのことです)。プロデュースはOcasekがやっていますが、A1ではIan TaylorとVince Elyも参加しています。全曲、生ドラムを使ってきますが、全曲ミニマルな展開のポップスになっています。丁度、Suicideのセカンドアルバムから、ちょっとだけロカビリー臭さを除いたような電子ミニマル・ポップとSuicideが提示していたロカビリーの極北との間で、個人的には大好きな路線ですね。まあ多分、Ocasekの趣味もあるのだとは思いますが、このくらい落ち着いたAlan Vegaが私には丁度良いです。ただちょっと甘ったるい所もありますが、、、。B4 “Every 1's A Winner”だけはErrol Brownの曲のカバーで、後は共作も含めて全てVegaの作曲です。それにしても、Alan Vegaのソロアルバム、やっぱり良いですね。皆さんも是非是非、聴いてみて下さい‼️

https://youtu.be/zfLjaDSOhsk

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