Duffo “s/t”
Duffoと聞いて、何人の方が反応するでしょうか? New Wave勃興期に遅れてきた豪州のグラム・ロック・ミュージシャンで、本名Geoff "Jeff" Stephen Duffなんですが、私は、ジャケが気になっていて、そんなに高くなかったので中古レコード店で購入、久しぶりに聴いてます。そんな訳で、David Bowieになれなかった彼、Duffoのファースト・アルバムです。1980年代は英国で活動していましたが、どうにも英国では評価されなかったようで、豪州に戻ってきてからは高評価されていたようです。彼のバイオグラフィーを紹介しておきます。彼は1971年にメルボルンで音楽活動を始めており、それがフュージョン・バンドKushのVoとしてです。このバンドは豪州では超人気バンドでしたが、Jeffは、1978年に英国ロンドンに渡り、ユニセックスで、風変わりな格好をして、その時からDuffoと名乗って活動を始めます。また、彼は、ステージ上では、レオタードを身につけ、キラキラの派手なメイクをして、まるでオペラ歌手のように振る舞っていたそうです。彼はKbdも出来たので、Sev Lewkowiczのアレンジャーとしても活躍しています。それで、1979-1982年の間、Duffo名義で4枚のアルバムをリリースしています。音楽史家のIan McFarlaneは、「彼の風刺の効いたニューウェーブな曲”Give Me Back Me Brain”はLou Reedの”Walk on the Wild Side”に匹敵するソウルフルな名曲だ!」とも言っており、彼のルーツにグラム・ロックがあることを指示しています。また、Andy Woholeも彼のことを「Sinatra, Preslepy, Jagger, Popeye…そして今はDuffoだ!」とよくこの言葉を引用していたらしいです。豪州に戻ってからも、Jeffは、David BowieとFrank Sinatraの音楽を融合したような音楽でら2005年にはオペラ・ハウスでのライブをソールドアウトする程の人気を得ます。更には、David Bowieに敬意を表して、”Ziggy”と言うショーを2010年と2012年にオペラ・ハウスで行っていますし、また、Bowieに捧げる本”This Will Explain Everything”を2016年に出版しています。また、彼は”Ground Control to Frank Sinatra”と言うステージ・ショーをプロデュースし、2枚のアルバムも出しています。とまあ、こんな感じでらDavid BowieとFrank Sinatraに魅せられたJeffでしたが、彼は豪州に戻ってきてから、豪州のスーパースターになった訳ですが、豪州では自分のバンド名を含めて、Duffoと名乗ったり、本名名義で活動したりしています。
そんな経歴の持ち主ですが、本作品は、英国でDuffoと言う個人名義でリリースしたファースト・アルバムです。バックは、Peter dobson (Drs), Michael Howlett (B), Nicholas Colq (Piano), David Herzog (G)が固めています。内容はシンセを使った曲はニューウェーブ的ですが、曲調は全体的に、グラム期のDavid Bowieを想起させるようなロックで、寧ろ、彼が英国進出した時には、ちょっと古いかな?と思わせます。確かにパブロックやグラム・ロックの流れにあり、ニューウェーブとは一線を画しているなあと思います。また曲名も凄くて、「キ○ガイの塔」、「ダフォ(俺は天才)」.「ダフォのオディッセイ」とか「俺に脳みそ返してくれよ」とまあこんな感じです。こんな歌詞をグラム調の曲に合わせて
テノールの良い声で歌うDuffoはきっと魅力的だった思いますよ。英国では色物扱いだったかもしれませんが、豪州ではスーパースターなDuffo、聴いてみますか?
“Give Me Back Me Brain”
https://youtu.be/wVR0oZUECbk
[Album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_k56QfYsY9OS1LCZpPdLIl9Ztw7FzMHLeA
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