V.A. “Exil-System 1979-2004”

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この作品、最初はあるバンドの単独再発盤がと思っていましたが、裏ジャケを見れば分かる通り、Exil-Systemと言う独逸のDIYレーベルから作品をリリースしていたアーティストのコンピレーションなんですね。そのレーベルも私は寡聞にして知らなかったのですが、メンツは何故かそそるラインナップになっています。因みに、Exil-Systemは、1979年-1980年に40種類弱のリリースをしている、Thomas Voburkaが運営していた西ベルリンのレーベルです。2005年に一時期復活しています。このコンピに収められているのは、Mono 45/upm, P1/E, Weltklang, Thomas Voburka, Hits Berlinの5組で、B1 P1/E vs Weltklangの曲以外は、1979年-1980年の作品です。収録グループと曲について紹介していきます。A1-2は、Mono r/45upmで、Thomas Voburkaのソロプロジェクトで、2000年代になって、突然、音源をリリースしています。単純なリズムボックスに単音のシンセやエレキギターの弾き語りです。A3-4とB2はP1/E(以前にも紹介しました)で、オープンなプロジェクトで、Alexander Hacke, Eric Franke, Michael Hirsch, Michael Schäumer, Thomas Voburka, Ute Drosteらが関わっていましたが、1981年になると、それぞれEinstürzende Neubauten, EXKURS, Tennis Boy Bluesに移っていきます。音的には、これまたリズムボックスと単音シンセの手弾きあるいはパルス音に男女のVoから成る曲です。A5-6 Weltklangで、René SteunsとThomas Voburkaのデュオで、現在でも活動しているようす。 A5はリズムボックスすら使わないで、シンセのパルス音と適当なメロディを手弾きしています。A6ではシーケンサーやリズムボックスも使ってます。B1はP1/E vs Weltklangで、唯一2004年の曲です。多分コラボでP1/Eの曲”49 Second Dance”をやってます。その後のB2はP1/Eが同曲をLicht Und Schatten Disco mixとして収めているので、比較してはどうでしょうか?B3はレーベルの運営者Thomas Voburkaの曲で、エフェクトを掛けたパルス音にフリーキーなサックスと言う渋い組合せです。なお、Voありです。B4-6はHits Berlinで、これもThomas Voburkaのソロプロジェクトです。やはりチープですが重めのリズムボックスとらベースのシンセ音に合わせて、SaxとVoが重ねられています。なお、B4とB5は同じ曲で、前者がMonogram 7” mixで、後者はExil-System mixで、後者はSaxよりもギターが主導権を握っています。B6ではリズムボックスとギターに適当でチープな電子音が流れていますが、メロディは結構良いです。こうやって書き上げると、殆どが、Thomas Voburka絡みのプロジェクトで、その為の作品と言っても文句はないでしょうね。まあ、1980年前後ではそんなソロなのに色んなプロジェクト名を名乗ることはよくあったことだと思います。そんな訳で、もしこの頃のThomas Voburka絡みの音源に興味があれば、是非聴いてみて下さい。

Weltklang “Hoffnung (Sehnsucht??)
https://youtu.be/fVf1fbQR9y8

P1/E “49 Second Romance”
https://youtu.be/k7F3TwkF070

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