Etron Fou Leloublan “Face Aux Éléments Déchaînés”

出た！仏のRock In Oppositionの代表Etron Fou Leloublan (「エトロン・フー・ルルーブラン」？って発音？: EFLと記載します)の６枚目のアルバムにして最後のアルバム”Face Aux Éléments Déchaînés”です。仏語は大学時代に殆ど習っていなかったので、苦手です。またそれは置いておいて、先ず、バンド名ですが、仏語で「狂った糞」或いは「白い狼」の意味があります。多分、ダブル・ミーニングを知ってて付けたのだろうと思います。結成は1973年。俳優兼Sax奏者のChris Chanet (クリス・シャネ)が、Ferdinand Richard (フェルディナン・リシャール: B)とGuigou Chenevier (ギグー・シュヌヴィエ: Dr & Perc)と一緒に結成しています。1973年12月27日に仏のプログレ・バンドMagmaの前座が最初のライブと言う怖い者知らずでした。EFLは1977年にデビューアルバム”Batelages (大道芸人稼業)”をリリース、フレンチ・ロックンロールとフレンチ・フリー・ジャズの両方を併せ持ったアヴァン・ロックを演奏しています。リリース前にChrisは脱退し、1977年終わり頃にFrancis Grand (フランシス・グラン)がSaxで加入します。そのトリオで、セカンド・アルバム” Les Trois Fous Perdégagnent (Au Pays Des...) (三狂人珍道中)”を録音してます。翌年1978年３月に英国のアヴァン・ロック・バンドHenry Cowの招待で、Rock In Opposition (RIO)に参加し、London とMilanで演奏してます。1979年11月には、EFLは米国ツアーを敢行、その時の演奏はライブアルバム”En Public aux Etats-Unis d'Amérique (合衆国に殴り込み！- ライブ・イン・N.Y.)”で聴くことが出来ます。1980年に、Bernard Mathieu (ベルナール・マチュー: Sax)が、Francisに代わって加入し、更に、マルチ奏者のJo Thirion (ジョー・ティリオン)が加入してカルテットになります。その年の中頃、スイスと仏で、元Henry CowのFred Frith (G, Vln)と録音を行っており、その録音はFredのソロアルバム”Speechless”に入っています。その後、1982年には、EFLはアルバム”Les Poumons Gonflés (肺ふくらませて)”をFredのプロデュースで作製、Fredも２曲で参加しています。1984年には、Bruno Meillier (ブルーノ・メイエ: Sax)がBernardの代わりに加入して、５枚目のアルバム”Les Sillons de la Terre (大地に刻んだ溝)”をリリースしています。1985年になると、EFLはFerdinand Richard (B, Vo), Jo Thirion (Organ, Piano, Vo), Guigou Chenevier (Dr, Sax, Vo)のトリオの編成で、Fred Frithのプロデュースで、本作品でもある最後のスタジオ・アルバム”Face Aux Éléments Déchaînés”を作製、Fredもゲストで参加しています。EFLは1986年に解散してしまいます。
それで、私のEFL初体験は４枚目のアルバム”Les Poumons Gonflés (肺ふくらませて)”だったのですが、本作品は何か随分違うなあと言うのが、今回聴いてみた感想です。しかしながら、仏語の歌詞のアンリズミカルな性質はよく分かります。その為か、仏語の歌詞が乗りやすいように、変拍子を多用するのかな？とも思いました。以前に持ち合わせていたユーモアはここでは余り無く、シリアスな楽曲が並んでいます。中には17秒の曲も(ある意味Napalm Deathの先駆者？)。オルガンの不協和音的な使い方が斬新です。また、女性ヴォーカルがいるみたいなのですが、この声の主が誰なのか良く分かりません。一方、Vlnは良く分からないんですが、Fred Frithと思われるギターも時に聞こえますね(Fredが好きそうなバンドですからね)。そんな訳で、フレンチ・テイストのレコメン系プログレが聴きたいなら、オススメします、はい。

“Paris 65”
https://youtu.be/eBld32BngLI

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