Virgin Prunes “The Moon Looked Down and Laughed”

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U2の兄弟バンドでもあるVirgin Prunesの3枚目のアルバムが、この作品”The Moon Looked Down and Laughed (「見下して笑ってる月」と言う意味かな?何かSyd Barrettを想起しますね)です。バイオグラフィーは前回、書きましたので、そちらを参考にして下さい。本作品は1986年7月にリリースされましたが、Virgin Prunesとしては、2枚目にして最後のスタジオアルバムになりました。この作品のリリースの後の翌年に、VoのFridayがバンドを脱退してしまったからです。この脱退のことは、次のライブアルバム”The Hidden Lie”のライナーノーツに書かれています。それによって、Virgin Prunesは解散し、残りのメンバーはThe Prunes (Strongman, MaryことDavid KellyそれにDavid Watson Jr.が加わって)として活動していくことになります。因みに本作品の時のメンバーは公式にはGavin Friday (Vo), Strongman (B), Mary D’Nellon (G), Pod (Dr)の4人なのですが、DiscogsではFoetusことJim Thirlwellを含む数名のゲストが参加しているとのこと。なお、プロデュースはSoft CellのDave Ballが行っています。ミディアムテンポで、独自の美意識に基づいた曲が詰め込まれています。多分、同時期のポスト・パンク・バンドの中でも浮いてしまうような一種フリークスさも混ぜ合わせたデカダンスを感じます。そこら辺の上手い調整はDave Ballの手腕ではないでしょうか?特にB-1のタイトル曲は名曲ですね。A-2”Love Lusts Forever”での弦楽の導入も反復すると同時に起伏も変わり、痺れます。A-4”Sons Find Devils”もワルツのリズムに弦楽四重奏がバックを固める曲もカッコいいのですが、A-5”Alone”への転換も白眉です。また、B-3”Don’t Look Back”のギターリフもドライブしていてカッコいいです。曲自体も良いのですが、Fridayの抑揚の効いたドラマティカルなヴォーカリゼーションが素晴らしいです。多分、これに相当するのは町田康さん位と言えば言い過ぎでしようか?一度、最後の煌めきを燃やし尽くしたVirgin Prunesの、この作品を是非是非、聴いてみて下さい❗️因みに仏のBaby RecordsはVirgin Prunes及びThe Prunesの作品をリリースしていたレーベルです。

[2曲以外Album]
https://youtube.com/playlist?list=PLi8tFhzZIVMUy3EzPqDO8Q0YTWdaGTuPY

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