V.A. “Trans-Atlantic Overdub”

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2021年の最後の展示は、1980年代に盛んであったメールアート/ミュージックのネットワークを活かしたコンピをご紹介します。今でこそ、トラックをPCですぐにデータとして送ることが可能ですが、当時はマスタートラックをカセットテープに録音して、小型包装物で送るしか方法が無かった訳で、それを存分に活かしたコンピが世界中で作られていました。この作品も、そんな国際コンピの一つでした。ただ、このコンピが面白い所は、世界中のアーティストやグループから曲を集める時に、参加費として5分の曲は20000円相当を国際為替で振り込み、その代わりにギャランティとして20枚(?だったかな?)をもらうと言うシステム(限定盤を含む)であったことと、マスターを送る際にその国のラジオ番組を録音して、一部送ることでありました。私も参加しましたが、初めての海外送金で、郵便局で教えて貰いながら送金しました。また、ラジオの件は、私は余りよくわかっていなかったので、適当にラジオ番組(漫才みたいなノリの音)を録音して送りました。ギャランティはまだ分かったのですが、ラジオ番組の事はよく分かっていなかったんです。それで、ラジオ番組の音は主催のDe Fabriek側がチョイスして、曲の頭に、変調したラジオの音を挿入すると言うことに使われていた訳です。なので、私もちょっと反省しました。
それで、参加アーティスト/グループと曲を紹介していきます。A-1 Das Ding (蘭): Synth wave或いはNDWの原型みたいな曲。A-2 Conrad Schnitzler(独逸): どんな時でも崩さない普遍の心躍る電子音楽。A-3 Giancario Tuniutti (伊): アコースティックで渋い音響作品で浮遊感満載。A-4 D.K. (加): ジャンク・パーカッションとテキストの朗読から成るヘンテコな曲。A-5 Max Axe (ノルウェー)北欧なのに何故かマカロニ・ウエスタンな曲。本作で一番好き❗️A-6 Nico de Haan (ベルギー): 高度な演奏技術に裏打ちされた弦楽四重奏風チャンバー・ミュージック。B-1 K2 (日本:): メタパーとシーケンサーにメロディを刻むオルガンやギターを使った珍しい曲(Techno Mensesっぽい?)。B-2 John Jacobs (豪州): スペイシーなシンセとテープとを組み合わせた曲。B-3 Esplendor Geometrico (スペイン): 問答無用の張り詰めたリズムマシンの曲。かっこいい。B-4 Mark Lane (米国): ドローンシンセとカサカサのリズムが気持ち良い曲。B-5 Sviatoslav Lieontivich Hruticov (露): 当時としては珍しい、露からの参加。民族音楽調の曲。B-6 De Fabriek (蘭): 流石のデ・ファブ節全開の異形のエレクトロニカ。で締めています。多分、300部位しかプレスしていませんので、今となってはプレミア盤だと思います。時にオレンジ盤は大変な貴重盤❗️中古市場にも殆ど出ていませんが、見つけたら、即ゲットして下さい。

Das Ding “ Reassurance Ritual”
https://youtu.be/GwsTFCX0wso

E.G. “2-Ti-T”
https://youtu.be/XhuFHE_l0E8

Max Axe “Espontaneous”
https://youtu.be/pLUFgPkA7gI

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