Jean Tinguely “s/t”

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これはキワモノですよ❗️例のガラクタで音響機械を作る芸術家Jean Tinguelyの動く機械彫刻(正式にはMétamaticと呼ぶらしいです)の実録盤です。スイス生まれのTinguelyですが、彼は20世紀中頃にはパリのアヴァンギャルドの仲間であり、1960年には”the New Realist's manifesto (Nouveau réalisme)” にサインしています。彼を有名にした作品”Homage to New York”(1960年作)は動いていくうちに自己崩壊してしまう作品ですが、今では、部分的に壊れた状態で、ニューヨークのMuseum of Modern Artに所蔵されています。一方、彼の後期の作品てある”Study for an End of the World No. 2” (1962年作)はラス・ヴェガスの郊外の砂漠で観客の前で完全に壊れたままになっており、その扱いにかなりの差があるようです。今から思えば、彼の自己崩壊する機械芸術作品は、今で言うSurvival Research Laboratories (SRL)による擬似戦争ショーのアイデアの元になったのではないか?と想像します。そんなTinguelyですが、1991年に66歳で心不全のため亡くなっています。個人的には、昔、伊豆のセゾン美術館で観た作品(運良く可動する所も見ることができた)がめちゃくちゃ面白かったです。ガラクタを集めて、モーターなどで駆動させ、その作品が発する音も、視覚と同じ比率で作品の存在を担っており、そう言う意味では非常に興味深かったです。それで本作品ですが、1) “Bascule VII” (1969年作), 2)”Hegel” (1988年作), 3-7) Show window dysplasia, 8-9) “Méta-Malevich ‘Point Rouge’” (1954年作)及び”Spirale Éclatée” (1957年作)の騒音が収められています。どれもガタガタ、ギクシャク、ゴトゴト言う機械音が録音されており、マシン・マニアには堪らない音楽作品にもなっていますね。出来れば、もう少し長目に収録して欲しかったのとヴィデオなどの視覚的媒体でもリリースして欲しかったですね。まあ、当時の人から見たら、キ○ガイだったでしようね。音だけで言うと仏のVicenza が近いかな?そんなJean Tinguelyの音にも触れてみてください。

A1 “Bascule VII”
A2 “Hegel”
A3 “Shop-Window Displays, Basel (1)”
A4 “Shop-Window Displays, Basel (2)”
A5 “Shop-Window Displays, Basel (3)”
A6 “Shop-Window Displays, Basel (4)”
A7 “Shop-Window Displays, Basel (5)”
B1 “Méta-Malevich 'Point Rouge' (1)”
B2 “Méta-Malevich 'Point Rouge' (2)”
B3 “Spirale Éclatée”

[full EP]
https://youtu.be/DFQ6bEUXERM?si=Nxm84zw65lvrSdRx

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