Zero Zero “Herzklopfen”

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Zero Zeroって?と思う方も多いと思いますが、私もよく知らないです。海外通販の時についでに購入したので、よく分からなかったんです。と言ったら、元も子とないので、ちょっと調べてみました。1980年代初頭にミュンヘンを中心に活動していたNDWバンドで、メンバーは、Gerald Klepka (Vo, G, Synth), Heinz Stieglitz (Drs), Jenz Poeniz (Vo, B, Synth)のトリオとなっています。元々は、1980年秋に、Gerald Klepkaが、ミュンヘン室内楽の音楽家を続けるかどうかを詰問されて、結局、他のメンバーと共にZero Zeroをやる事にしたと言うのが、バンド結成のキッカケのようです。それで、1981年に、ファースト・アルバム”Zero Zero”を自身のレーベルNull Recordsから出して、当時はそこそこの成功も収めていましたが、1982年夏に、アサイラム(?)で、最初のヒットを記録します。その後、TV番組Munich In Rockに出演し、更に知名度も高まります。そうして、元々、ニューウェーブ的な音作りでしたが、Gerald KlepkaとJenz Poenizが大胆にシンセ・サウンドを導入して、本作品でもあるセカンド・アルバム”Herzklopfen (ヘルツクローフェン;「ハートビート」の意)”を1982年に独と蘭で同時にリリース。それ以外にもシングル2枚も1983年にリリースされています。1983年リリースのシングル”Kino”以降、リリースしておらず、またNDWのブームの終わり、バンドは英語と歌詞で歌ったりもしましたが、成功はせず解散なり、消滅したようです。
 以上が、Zero Zeroの略歴なのですが、レコードのスリーブを見ると、如何にもニューウェーブな衣装でポーズを決めているので、まぁ「そう言う」立ち位置だったのでしょう。まぁ、それを置いておいて、Zero Zeroが一番脂が乗っていた時のアルバム”Herzklopfen”を今回は紹介します。先述のように、シンセ・サウンドを取り入れたバンド・サウンドになっていますので、早速、各曲を紹介していきましょう。

★A1 “Irrenanstalt” (3:26)は、直線的なシーケンスと強烈なDrsに、簡素なシンセのリフとキャッチーなVoから成る曲ですが、結構、ニューウェーブっぽいですし、Gも良い味を出しています。
★A2 “Ich Versteh' Gar Nichts Mehr” (2:43)も、シンセ多めのアレンジのニューウェーブ風な曲で、コーラスを含めVoもカッコ良く、特にサビの部分のシーケンスとの絡みはグー!
★A3 “Böser Junge” (3:02)は、簡素な2拍子のリズム(しかしながら正確無比なDrsとB)に、Voの掛け合いがよく映える曲で、シンセもたんまり使われています。
★A4 “Peepshow” (1:37)も、サーフっぽいDrsにVoの掛け合いやGの音色やアルペジオも冴える曲で、ファンク調のゴリゴリしたBもカッコ良いです。
★A5 “Horoskop” (3:45)は、カッコ良いシンセBのイントロに続き、Gのアルペジオに切な気なメロディがジーンと来る曲です。2人のVoも中々聴かせてくれますし、力強いDrsやシンプルなシンセのリフもグー!です。
★B1 “Lass Mich Träumen” (2:32)は、シンセのリフから、ダンサブルなリズム隊とGに、対照的な緊張感のあるVoが上手く組み合された曲で、シンセやシーケンスも良いアクセントです。
★B2 “Harlekin” (3:13)では、シンセのビープ音のイントロから、Gのリフと強靭なDrsが始まり、中々キャッチーなVoが乗る曲で、コーラスもバッチリで、全体としたはニューウェーブ風です。
★B3 “Alptraum” (2:12)は、ファンク調のBとつんのめる2拍子の Drsに乗って、シンセや掛け合いのVoが効いた曲で、間奏のシンセのリフやSE的シンセもグーです。
★B4 “Freizeituniform” (3:23)も、重めで強靭なディスコ調のリズム隊とシーケンスに、ハキハキと歌う2人のVoが印象的な曲で、Gのカッティングや逆回転のスネアを入れたりと音作りも結構凝っています。
★B5 “Glasherz” (3:56)は、四つ打ちキックに、Gと簡素なシンセとVoから始まる、ややダークな曲ですが、やがて、Drsの連打とシーケンスから切羽詰まった曲調へ、Voも2人で元気一杯となります。途中のブレイクもまたカッコ良いです。

 流石、絶頂期のZero Zeroだけあって、ニューウェーブ色の強いダンサブルな曲が目白押しなアルバムに仕上がっており、また独らしい(?)電子音もたっぷりと聴くことが出来ます。実験性は殆ど無いのですが、単純に、「カッコ良いダンスミュージック」と言う感じに仕上がっており、当時、人気があったのも納得です。偶には、こんな音楽も良いのではないでしょうか? それに、やっぱりシンセとかシーケンサーとかと生Drsの組合せは、当時から憧れていた編成なので、1980年代初期のニューウェーブ・サウンドが好きなら、是非とも体験して欲しいですね。

https://youtu.be/L1Th-tSCWh8?si=RUPBXk1GQGG8oUOt

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