Croox “A”

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やっと手に入れました、Neue Deutsche Welle (NDW)の徒花Croox (クルックス)のファースト・アルバム、この名も”A”です!私はセカンド・アルバム”Geld Her!”は持っていて、既に本ミュージアム内でも紹介していますが、日本でファーストの中古は中々出回っていなかったので、海外通販でやっと購入しました。Crooxのバイオグラフィーは前回書いてありますので、そちらをご参照下さい。それで、今回の参加メンバーは、ClemenzことClemens Golz (Lead-Vo, G), CrashmanことGerd Gaida(G, Vo), Mike Schmidt (B, Kbd, Vo), BineことSabine Niedergassel (Synth, Kbd, Vo), Micky Reinhard (Wind Instruments, Vo), Kay Wolde (Drs, Perc)の6人です。内容も目一杯詰まって、両面(A面はThe Other side, B面はThis Sideと表記されています)9曲ずつです。それでは、各曲について紹介していきましょう。因みに、リリース元のInk Recordsは、DüsseldorfでMike Schmidtが運営していました。
◼️side A: The Other Side
★A1 “The Croox Opera” (1:10)は、水音で始まり、ピアノの伴奏に素人合唱から成る曲です。
★A2 “Scotch” (2:58)は、ギクシャクしたフレーズの曲で、生の女性Voと変調男性Voの掛け合いが面白く、途中のシンセソロも興味深く、Saxも吹きまくっています。
★A3 “Ain't Got Time To Leave” (2:55)は、アップテンポでパンキッシュな曲で、シンプルな仕上がりになっています。メインは女性Vo、コーラスは男性。間奏のSaxソロもイカしています。
★A4 “Commercial No.1” (0:38)は、ヘンテコなシンセとリズム隊と女性Voから成る小曲です。
★A5 “A Ska” (2:32)は、曲名通り、スカのリズムで、Saxやトランペットも大活躍の曲です。後になって、男性コーラスでの歌が出てきます。
★A6 “Oh No!” (2:40)は、オルガンの効いたニューウェーブな曲で、Voは男性。痙攣するGソロがカッコ良いです。
★A7 “Commercial No.2” (0:51)では、土俗的リズムと不明瞭なバックの演奏に合わせて、呪文のような低音男性Voが聴取されます。
★A8 “Nifty Cube” (6:11)は、男性Voとコーラスの対比が面白い、割と軽めの曲ですが、間奏のフリーキーなGソロとシンセソロ及びSaxソロ、それぞれが違った味があって、面白いですね。
★A9 “Commercial No.3” (0:32)は、何かのセッションテイクだろうか?グラインダーも使っているみたいです。
◼️side B: This Side
★B1 “Commercial No.4” (0:29)は、多重録音したSaxから成る小曲です。
★B2 “Mon Dieu!” (3:00)は、シンセの使い方がユニークなニューウェーブ曲で、男性Voが飄々と歌い、コーラスもグー!Gソロも重ねている?
★B3 “Backyard Rats” (2:37)も、パンキッシュな曲で、コーラスやVoもパンク調なのですが、バックのシンセが、頭の中を擽ってきます。
★B4 “A Dub” (0:30)は、早回しDrsとシンセから成る小曲ですが、ダブは良く分かりませんでした。
★B5 “Lonely” (3:25)では、イントロのシンセ音でイッちゃいますね。その後は、Saxも加えたポストパンク調になります。
★B6 “City Lights” (2:13)は、ピンクパンサー調の雰囲気の曲で、特にSaxが雰囲気を出しています。バックのエレピも良い塩梅。途中のブレイクとその後の乱れっぷりが最高。
★B7 “Commercial No.5” (0:51)は、声の逆回転から鉄琴とBと唸り声(?)から成る小曲です。
★B8 “I See You” (2:10)も、パンキッシュなテンポの速いストレートな曲で、カッコ良いです。間奏のSaxも聴きどころですね。
★B9 “Stiff Beach” (4:53)は、シーケンスのようなシンセとシンセBを背景に、Saxが泣くイントロですが、その後は、ほぼシンセから成る曲になりますが、再び、イントロのパートに戻り、フェイドアウトしていきます。

 アルバム全体から受ける印象は、その言葉通り、正に、「独逸のニューウェーブ」です!それも、プリミティブで、良くも悪くもB級(垢抜けない)のニューウェーブですね。なので、好きな人にはハマると思いますよ。そう言えば、この手の音楽をやっている独バンドって、考えたら、この時期の(NDW)シーンには少なかったですね。だからこそ、貴重なバンドだと思います。その意味で、世界中のニューウェーブ・ファンに聴いて欲しい一枚です❗️

https://youtu.be/0epAdRkJ0vc?si=lrEaDWaEUhGQDNrS

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