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- Getting The Fear “Death Is Bigger 1984-85”
Getting The Fear “Death Is Bigger 1984-85”
これは謎物件!こんなの通販で購入したのかなぁ?と思いつつも、Discogsを見たら、何と!Vo(BeeことPaul Hampshire)以外はThe Southern Death Cultのメンバーとのこと!ビックリしましたよ。こりゃゴスか!と思い、取り敢えず、Getting The Fear (以下、GTFと表記)を少し調べてみました。Discogsによれば、正規のアルバムは無く、シングルを1枚出しているだけのようです。このバンドを語る上では、The Southern Death Cultを話さないと進まないので、先ず、そちらの方の紹介をしておきます。1979年に、Yorkshire州Bradfordで活動していたViolationが母体になっています。その時には、Barry Jepson (B)とHaq Nawaz ‘Aki’ Qureshi (Drs)が、Mick (G)なる人物とやっており、たっぷりとリハをやって、ライブ・デビューもしています。また、1981年1月には、4曲入りデモテープを録音していますが、その後でしょうか、Mickが脱退し、代わりに、Ian Astbury (Vo)とDavid "Buzz" Burrows (G)が加入し、バンド名をThe Southern Death Cultと改名します。そして、1981年10月29日に、BradfordのQueen’s Hallで、ライブ・デビューを飾り、当時はポジティブ・パンク(通称「ポジ・パン」)とも呼ばれ、後にゴス・ロックとも呼ばれる存在になります。英国ツアーを積極的に行い、シングルのプロモートもやっています。また、1982年終わりには、BauhausやTheater Of Hateのオープニング・アクトも務めていますが、1983年2月26日のマンチェスターでのライブを最後に解散しています。同年4月には、VoのAstburyは、元Nosebleeds/元Theatre of HateのBilly Duffy (G)と一緒にDeath Cult、そしてThe Cultと名前を変えて、活動していきますが、Death Cult/The Cultは、単なるメジャーなハードロックバンドになってしまい、全くの別物扱いになります。それで、他の3人のメンバーは、Paul Hampshire (Vo)を加えて、GTFを結成、1984年にシングル"Last Salute"をRCA Recordsから出して、1985年に解散しています。と言う訳で、GTFは短命なバンドであったのですが、何故か、米国のインディーレーベルDias Recordsから、デモトラックを含むセルフ・コンピ・アルバムでもある本作品が、2021年にリリースされることになりました。盤の方も、通常の黒盤以外にも、Purple/Clear Splatter盤が200部、
Bone White盤が400部、Clear Purple盤が600部、Clear盤が800部と限定盤が沢山出ています(私の購入したのはClear Purple盤です)。一応、メンバーを書いておくと、BarryJepson (B), David ‘Buzz’ Burroughs (G), Haq ‘Aki’ Nawaz Qureshi (Drs), Paul ‘Bee’ Hampshire (Vo)の4人がGTFとなります。
それでは、本作品の各曲を紹介していきます。
★A1 “Rise (demo version)”は、デモトラックですが、音は良いです。The Southern Death Cultとは違って、良質なポスト・パンクな曲になってますね。
★A2 “Dune Buggy Attack”は、Gの弾き語り的なしっとりとバラード調に始まり、やがてマーシャル調の曲調に転化していきます。オーボエらしき木管楽器がアクセントになっています。
★A3 “Last Salute (demo version)”は、シングルにもなったGTFの曲のデモトラックですが、上下するBが特徴的な元気一杯の曲です。サビのコーラスも良きかな。
★A4 “Against The Wind”は、Joy Divisionのようなハイハットの刻みで、この時期の多くのバンドの流行のアレンジだったのでしょうか?Gのカッティングもファンク調ですね。
★A5 “We Struggle”も、全体的にスローなバラード調の曲で、Hampshireの表現力豊かなVoもグーです。
★B1 “Sometimes”は、アコギやヴァイオリン等の弦楽器も使った良質なポップソングで、もうバックがゴスとかポジ・パンとか関係ないですね。
★B2 “Yurune (demo version)”でも、アコギから始まり、バネのあるファンク調の曲で、Voも中々聴かせてくれます。また、後半のテンポの崩しも良いです。
★B3 “Fatal Date”も、しっとり目の曲ですが、Gの細やかさに痺れます。途中のクラヴィコードも良い感じです。
★B4 “Getting The Fear”は、バンド名にもなった曲ですが、Gの多重録音とBラインの絡みがカッコ良いポスト・パンクな曲です。Voも中々上手く聴かせてくれます。
★B5 “Swell (demo version)”は、一瞬、ネオアコか?とも思わせるようなGのカッティングが効いている良曲です。途中、珍しくGソロっぽいパートもあります。
聴き通してみますと、ポジ・パンとかゴスロックの片鱗は無く、どちらかと言うと、ネオアコ系に近いのかなと感じました。Gも歪んでいませんし、Voもどちらかと言うと歌い上げるスタイルなので、個人的には安心しました。確かに、突出したものは無いのですが、英国的な仄暗さを持ったバンド・サウンドで、そこら辺が好きな方はハマるかもしれません❗️なので、そこら辺に興味のあるリスナーさんはチェックしてみてはどうでしょうか!
B5 “Swell (MV version)”
https://youtu.be/Fsu7Uuyn31A?si=TAXceZcY45cnFGlN
[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nqxBVBujB0sp0UdrfJ_zX1xJ19ZOheyn4&si=NEuzGQH7vr1Y95Qu
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