Claudio Rocchetti “Goldberg Variations”

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なんで、これ、買ったんだろう?謎物件です。どうも、伊出身の現代音楽家Claudio Rocchettiの作品らしいです。しかも、ヨハン・セバスチャン・バッハの「ゴールドベルク変奏曲」で、曲数が両面共16曲ずつと言う狂ったような短い曲がたんまり詰め込まれています。先ず、その前に、作者のClaudio Rocchettiについて調べました。Rocchettiは、欧州の前衛音楽界で最も活動的な音楽家の一人で、近年はソロ・プロジェクトから離れて、TricoliとPiliaと共に3/4HadBeenEliminatedやヴィジュアル・アーティストRiccardo BenassiとのデュオOlyvettyをやっており、 また、同時に、彼等2人とノイズ・ファンク・デュオであるG.I.JoeとStefano Piliaと共にZaineカルテットもやっています。それだけではなく、Jooklo Duo共にHypnoflash名義で演奏したり、コントラ・バス奏者Klaus Janekとのとデュオの他にも、 Mattin, Bowindo, Fabio Orsi, MB(❗️)ともコラボを行なっています。しかも、Rocchettiの作品は、PCによるライブでの変調操作音やターンテーブルのフィードバック或いは予め録音された音源や物音を、彼の手元で即座に繋ぎ合わせてのライブ・コンクレートから成ります。Rocchettiは多くのレーベルから作品をリリースしていますが、同時に、彼は、Kam Hassahと共に、Musica Modernaなるレーベルも運営し、 フィールド録音や音響詩或いはサウンドアートの作品を主にリリースしています。また、彼の作品は、より深い部分での作業をする為、分厚いサウンドへの飛び込んでいくようなもので、通常、彼はタンテやカセット、サンプラー、ラジオ、マイクロフォン、更には非楽器や伝統的な楽器等を使って、複雑な手技、物体、衝撃として「音」を操作して、全く新しい構造を構築しているとのこと。現在、Rocchettiは独Berlinに居を構えていますが、伊Bolognaとの間を頻繁に行き来しているそうです。
それで、本作品についてですが、先述のように、これは、ヨハン・セバスチャン・バッハの「ゴールドベルク変奏曲」に準えており、A1 “Aria”で始まり、A2 “Variation 1 (第1変奏)”からB31 “Variation 30 (第30変奏)”への続き、最後はB32 “Aria Da Capo”で終わります。原曲は「2段鍵盤付きクラヴィチェンバロのためのアリアと種々の変奏」と題された作品で、バッハらしいカノンとギミックが散りばめられています。それに負けず劣らず、Rocchettiは、それぞれの変奏をグラインド・コアのようにぶつ切りにして、1分も無い曲にし、そこに、速度の変化やテープの捻れ、逆回転の挿入などのテープ操作、ラジオの音、会話やフィールドバック音、ディレイやイコライジング或いははリング・モデュレーションなどの過剰エフェクトなどを加え、まるで全体が一つの曲であるかのように変調・配置しています。確かに各曲にはピアノらしい音が聞こえてきますが、全くピアノなどの楽器音ではない音から成る曲も含まれています。多分、これを、『普通の』バッハの「ゴールドベルク変奏曲」として購入したクラシック・リスナーさんは怒り心頭になってしまうのでは?と心配してしまう程、いじくり回しています。兎に角、個々の「変奏」曲をじっくり聴くのも良いですが、流れるままにボーっと全体を聴いてみるのもお勧めします❗️最終的には、中々、面白い作品でしたね。こう言う狂ったことをする現代音楽家は今後も要注目ですね!

A1 “Aria”
A2 “Variatio 01”
A3 “Variatio 02”
A4 “Variatio 03”
A5 “Variatio 04”
A6 “Variatio 05”
A7 “Variatio 06”
A8 “Variatio 07”
A9 “Variatio 08”
A10 “Variatio 09”
A11 “Variatio 10”
A12 “Variatio 11”
A13 “Variatio 12”
A14 “Variatio 13”
A15 “Variatio 14”
A16 “Variatio 15”
B1 “Variatio 16”
B2 “Variatio 17”
B3 “Variatio 18”
B4 “Variatio 19”
B5 “Variatio 20”
B6 “Variatio 21”
B7 “Variatio 22”
B8 “Variatio 23”
B9 “Variatio 24”
B10 “Variatio 25”
B11 “Variatio 26”
B12 “Variatio 27”
B13 “Variatio 28”
B14 “Variatio 29”
B15 “Variatio 30”
B16 “Aria Da Capo”

A3 “Variation 2”
https://youtu.be/nhEc88CuHBc?si=xg9qBq0Y81X6eRHi

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nRR47sxoE3D_neBTQksUFzGpuMsXrUZO8&si=z_8gaSX03zHT9zRg

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