- Kinky Musik Museum
- 2F Underground music: Germany
- Embryo “Opal”
Embryo “Opal”
今回は、ちょっと毛色の違うクラウトロック・バンド、Embryoを紹介します。Embryoは独のミュンヘンのバンドで、Christian BurchardとDieter Serfasが10歳の時に、即ち、1950年代にBavariaで出会っていたことが、元々の端を発するバンドです。1969年に、マルチ奏者Christian Burchard (Drs, Vibraphone, Santur, Kbd)とEdger Hofmann (Sax, Flute)が再び会って、Embryoが結成されました。メンバーの入れ替わりが激しく、Charlie Mariano, Trilok Gurtu, Ramesh Shotham, Marty Cook, Yuri Parfenov, Allan Praskin, X.Nie, Nick McCarthy, Monty Waters, Mal Waldronが在籍はしていましたが、最も長く続いたメンバーは、Edgar Hofmann (Sax, Vln), Dieter Serfas (Drs), Roman Bunka (G, Oud), Uve Müllrich (B), Michael Wehmeyer (Kbd), Chris Karrer (G, Oud, Vln, Sax), Lothar Stahl (Marimba, Drs), Jens Polheide (B, Flute)でした。因みに、KarrerはAmon Düül IIのメンバーでした。それで、彼等は、独のバンドTon Steine Scherbenと共に、1976年に、独逸発の自主制作レーベルSchneeballを作ります。1979年には、Embryoは、9ヶ月に渡るバスでのツアーを開始し、その様子を”Vagabunden Karawane”と言う映画にしています。また、彼らは、ジャズ・ロック的なクラウドロックか、ワールド・ミュージック・バンドへと変遷していきます。彼等は、4大陸制覇ツアーをしながら、各地でフェスに出演もしています。因みに、1991年には日本の和歌山でのフェスにも参加しています。これらのツアーの功績で、Embryoは、2008年のTFF Rudolstadt Festivalで、ドイツ・ワールド・ミュージック賞RUTH 2008を受賞しています。しかしながら、1981年に、Uve MüllrichとMichael Wehmeyerがバンドのやり方に反対を唱え、脱退し、Dissidenten(反体制派)と言うバンドを結成しています。その後、Christian Burchardがモロッコで心臓発作を起こし、その為、娘のMarja Burchard (Drs, Vibraphone, Vo, Trombone, Kbd)がバンドを率いることになります。なお、2018年1月17日に、Christian Burchardは71歳で、ミュンヘンにて他界しています。
大体のEmbryoの流れは上記のようになります。それで、彼等の本作品”Opal”について紹介したいと思います。この時のメンバーは、Christian Burchard (Drs, Vibraphone, Santur, Kbd), Edgar Hofmann (Sax, Vln, Flute), John Kelly (G) Ralph Fischer (B, Vo)の4人(正確な担当楽器は不明ですが)で、ゲストとして、Holger Trülsch (Bongos), Roberto Detrèe (MotoCello), Bettsy Alleh (Vo)も参加しています。両面とも4曲ずつ収録されていますが、B1 “Got No Time”なんかは1分半しかありません。それで、まだ、この作品ではワールド・ミュージック系ではないですが、とにかく各人のテクは凄いです。なので、敢えてジャンル分けをするならば、ジャズ・ロックと言うことになるでしょうか? 特に、A1 “Opal”やA2 “You Don't Know What's Happening”でのヴァイオリンとベースの掛け合いほ白熱していますね。A3 “Revolution”でのギターとドラムの掛け合いにフリーキーなサックスが絡むのも緊張感があって良いです。A4 “Glockenspiel”のベースのヘビーさもカッコいいです。B2 “Call”ではギターとドラムとサックスの掛け合いに、オルガンまで巻き込んで、トルネードのようです。フェイドアウトがちょっと残念。B3 “End Of Soul”では、男性のスポークン・ワードと唸りまくる太いベースが堪能できます。B4 “People From Out The Space”の異常なグルーヴ感は何なのだろうか? とまあ、最後の盛り上がりとか最高だな。いやー満腹です。今聴き直すと、意外と各々の個性がぶつかり合ってよいですねぇ。それで、個人的に思ったのが、ベースの録音仕方が上手いと言うこと。そこだけでも面白かったので、皆さんも聴いてみて❗️あと、ジャケのデザインも秀逸なので、是非アナログで!
A1 “Opal” (2:44)
A2 “You Don't Know What's Happening” (4:50)
A3 “Revolution” (4:34)
A4 “Glockenspiel” (4:59)
B1 “Got No Time” (1:20)
B2 “Call” (3:31)
B3 “End Of Soul” (4:10)
B4 “People From Out The Space” (7:26)
https://youtu.be/H-Z_SG6FmaI?si=DD8lllFZVzAX8Dpf
[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lz6r3K6gnyxjhovhrlupKsmQQS8urWMfs
#Embryo #Opal #Ohr #1970年 #Reissue #BreezeMusic #2020年 #FirstAlbum #Krautrock #JazzRock #AmonDüülII #Dissidenten #ChristianBurchard #EdgarHofmann #JohnKelly #RalphFischer #Guests #HolgerTrülsch #RobertoDetrèe #BettsyAlleh