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The Moscow Campaign
1941年7月、バルバロッサ作戦発動中のドイツ中央軍集団は、ソ連首都モスクワへの中間地点であるスモレンスクを陥落させ、計画以上の速度でモスクワへ向かおうとしていた。が、北方軍集団のレニングラード攻防、南方軍集団のキエフ攻略が難航していると見たヒトラーは、進撃中の中央軍集団に対して、転進してレニングラードとキエフのソ連軍を壊滅させるように命じた。戦果を挙げて中央軍集団がモスクワ進撃に戻ったのは2か月後の9月だった。運命が動いた2ヵ月である。7月の時点ではモスクワの防衛は脆く、首都陥落の可能性もあったが、与えられた2か月間でスターリンはモスクワの防御を固めたのであった。タイフーン作戦を発動したドイツ軍は、再びモスクワを目指して進撃を開始、装甲集団を中心とした戦いはソ連軍を蹴散らし、首都モスクワまで僅か25㎞の地点まで進軍していた、が、2ヵ月の遅れはドイツ軍にとって致命的であったことが判明する。ドイツ軍最大の敵、モスクワの冬将軍の到来であった。
タイフーン作戦では、戦闘によるドイツ軍死傷者よりも、凍傷による死傷者のほうが多かったと言われている。ドイツ軍が経験したことのない極寒での戦闘は、兵士だけでなく装備、武器にも不具合を発生させていた。一方、十分な冬季装備を施したソ連軍は、スターリンの指示により後方のシベリア及び極東地方から18個師団を招集して着々と反撃の準備を整えていた。
進撃の止まったドイツ軍に対し、後方から援軍を得たソ連軍の大反抗が始まる…。
『ザモスクワキャンペーン』は、1941年10月東部戦線のドイツ軍のタイフーン作戦、モスクワへの侵攻作戦と、それに対したソ連軍の反抗攻撃をシミュレートするゲームです。
オリジナルはS&T#24に掲載された『The Battle of Moscow』です。プレイは9月30日のドイツ軍のタイフーン作戦開始から始まり、モスクワへの進撃が頓挫、ソ連の反抗が始まる所まで続きます。展開としては10月11月の間はドイツ軍の進撃、12月には力尽きてソ連軍の反抗が始まるといったパターンになります。
ゲームシステムは基本的なつくりとなっており、ドイツ軍は移動フェイス、戦闘フェイズ、機械化移動フェイズから成り、ソ連軍は移動フェイズ、戦闘フェイズとから成り、機械化移動フェイズがありません。このため、ソ連軍としてはいかにうまく後退してドイツ軍の機械化移動で後ろに回り込まれないように遅滞戦術を行うのが勝利へのカギとなります。逆にドイツ軍としては冬が来る前にできるだけモスクワに接近して勝利ポイントを稼ぐのが肝となります。
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