Decimus “Decimus 1”

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Decimus??? この名前を聞いて、すぐにピーンと来るリスナーさんは少ないでしょう。私自身も「なんじゃ、これ?」と思った位、地味で、素っ気ないジャケなんで、全然、購入していたことを思い出せませんでした。Decimusは、米国No-Neck Blues Band (NNCKと表記)のメンバーであるPat Muranoのサイドユニットのことです。ここで、NNCKについて少し書いておきます(と言うか、Decimusについては情報が極めて少ないので)。NNCKは、1992年、米国NYCで結成されたフリーフォームな即興音楽集団であり、メンバーはDave Nuss, Keith Connolly, Dave Shuford, Jason Meagher, Pat Murano, Matt Heyner, Micoからなっています。そして彼等は毎週、HarlemのSpaceで演奏しています。あと、John Fell Ryanもメンバーでしたが、彼はExcepterと言うノイズバンドに移っています。各メンバーは色んなバンドのサブメンバーに属しており、例えば、Angelblood, Eye Contact, Izititiz, K. Salvatore, Malkuth, Enos Slaughter, Suntanamaなどなどが知られています。Pat MuranoによるDecimusもその一つと言えましょう。2001年に、彼等のファースト・スタジオ・アルバム”Sticks and Stones May Break My Bones but Names Will Never Hurt Me”は、John FaheyのRevenant Recordsからリリースされています。それ以外にも彼等の作品は彼等自身のレーベルSound Oneからも多数リリースされています。さらに独逸のプログレバンドEmbryoとのコラボ・アルバム”Embryonnck”もリリースしています。このような自由度の高いバンド活動の一つが、Decimusであると言う訳です。ここでは”Decimus 1”を紹介しますが、既に11作まで出ています!
そこで、本作品の 内容ですが、 A面B面1曲づつで、タイトルも表記がありません。そこで鳴っている音楽は、不明瞭なヴォイス、竹で出来ているであろうパーカッション、マグマが流れ出すかのようなバックトラックから成るアブストラクトな音風景。しかしながらパーカッション様の連打がメリハリをつけています。音自体はアブストラクトですが、展開があり、またテープの摩擦音或いは鋭いシンセ音のようなアクセントもあるので、すんなり聴き通すことができます。もう片面は秋の虫の音に低音電子パルスが重なり、更にシンセのリフが入ってくると言うアンビエント調の曲から成ります。あと、ジャケは紙ではなく、壁紙仕様なので、その点も評価したいと思います。これを聴いて、他のDecimusシリーズも聴きたくなってきました。皆さん、こう言うアプストラクトは聴きますか?聴くでしょう!

A “Untitled”
B “Untitled”

YouTubeに無かったので、ライブ音源を貼っておきます。ライブはかなりインダストリアル寄り?
https://youtu.be/Da1KkVvoUwQ?si=nnoMfgWLq__neGqG

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