The Legendary Pink Dots “Synesthesia”

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久々にきました、蘭地下音楽界の至宝、The Legendary Pink Dots (以下、LPDと表記)の登場です。正直言って、1980年代初頭に、彼等が国際カセット・カルチャー界に出てきた頃は、結構好きだったのですが、近年の作品は殆ど聴かなくなりました。どうも洗練し過ぎてきたのがあるからだと思っていたので。なので、このアルバムを何故、買ったのか?も不明です。しかも、わざわざ2枚組と言うボリュームを狙ったかのような購入、謎です。まあ、それは良いとして、今回、ご紹介するのは、セルフ・コンピ・アルバム”Synesthesia”です。LPDのバイオグラフィーは以前にも書いてありますので、詳細については、そちらをご参考にして下さい。それで本作品についてですが、先ず、参加メンバーは、Edward Ka-Spel (Vo, Kbd, Electronics), The Silver Man (Kbd, Electronic Processes)のコアメンバーに加えてRaymond Steeg (Sound Wizardry), Martijn De Kleer (G, Vln), Niels Van Hoornblower (Horns)の全5人です。内容は、英国ネット・レーベルChez Dotsによって配信されたデジタル・アルバム” Chemical Playschool 11, 12 & 13"からセレクトされた曲に、未発表曲も加えており、A面4曲/B面2曲/C面3曲/D面2曲となっています。この内、D面2曲は2004年、独DarmstadtのVilla Oetingerでのライブ音源であり、これが未発表曲と言うことになります。また、A-C面に収められた曲も全曲録音し直しているとのことで、LPDのマニアックさを垣間見ることができます。それで、本作品は、このセルフ・コンピ・アルバムの再発盤と言うことになる訳です。それでは、各曲について紹介していきたいと思います。
◼️LP1
★A1 “Shining Path”では、やや土俗的なリズムボックスのビートに、浮遊感のあるKa-SpelのVoが全てを優しく包み込みます。細部にまで作り込んだ音楽で、ちょっと不思議で、ちょっと不気味。
★A2 “Rome”はA1と連続しており、いつの間にか、逆回転とホワイトノイズで、場の時間軸は荒らされ、やがてフェイドアウトしていきます。
★A3 “Kami Kai” では、キラキラした装飾電子音の下で、ミニマルなベースラインとシンセのリフが奏でられ、機械の様なVoとテープ音も続いて、不協和音すら美しい!
★A4 “Premonition 26 Part 1” では、蠢く暗部の音が微音で鳴っています。その異形の音楽はついぞ大きくならないまま、終わってしまいます。
★B1 “Premonition 26 Part 2”は、A4の続きの微音から始まり、次第にKbdのソロが、祈りのVoを携えてゆっくりと立ち上がってきます。その内、テープ音や宇宙音に取って代わられ、Gも含めた暗黒宇宙の祭典の如き不定形の音像へと変化します。
★B2 “Premonition 28”では、ランダムなパルス音と逆回転Voと不定形のビートが、更にサンプラー音も煮込んだ音の混合物へと変化していき、コラージュとも異なる異形の音楽になりますが、最後に救済のピアノとディレイ処理された虚空が聴こえてきます。
◼️LP2
★C1 “The More It Stays The Same”は、一転、中々ノリが良いミニマルなリズム隊にKa-Spelの歌心と邪心のVoが乗ってくる曲で、時にKbdプレイとサンプラーとノイズが暴発しています。
★C2 “Flashback”は、土俗的リズムから始まり、不明瞭な音像が立ち現れ、サンプラー音と共に不安の霞へと誘われる曲です。
★C3 “Kalos Melas”も、ノリが良く、明瞭なシンセのメロが聴取出来るインスト曲ですが、Vlnやリードシンセが安心感を与えてくれますが、そこは擬似幸福でした。
★D1 “The More It Stays The Same (Live)”は、C1のライブ・ヴァージョンですが、より歌物っぽくアレンジされていますね。Ka-Spelも歌い上げていますし、Van HoornblowerのSaxとDe KleerのGもそれを支えており、正にLPDの世界に飲み込まれそうになります。
★D2 “The Divide (Live)”でも、リズムマシンにシンセのパルス音や突発音が、SaxやGと混然となり、その上に酔っ払ったようなVoが喚き散らし、最後には叫んだりも!それにしてもバックの音は聴き分けられないですね。

 総じて、以前評されていた程、ケルティックではなかったです。ですが、その分、ノイズ的要素は多くなっており、コアメンバーが2人共、Kbdと言う編成であるので、バックの音は不明瞭で、明確なリフやメロディを演奏しない曲構成になっています。正に「混沌の中でのポップネス」を体現しているようです。なで、個人的には、半分は楽しめましたが、半分はビックリしました。そんなLPDですが、昔から知っている方も、最近知った方も体験した方が良いかもよ❗️

C3 “Kalos Melas”
https://youtu.be/m87_WaEo3fo?si=kwB5fctIQbpNgjKA

[Original CD album]
https://youtube.com/playlist?list=PLfNI8tKGRuJbO9rBFOsMu17wQ7XIsvwqg&si=NTApA6gzheOc9g_Y

[BandcampのURLも貼っておきます]
https://legendarypinkdots1.bandcamp.com/album/synesthesia-2013-remaster-expanded

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