マスクド・マローダーズ 仮面の略奪者たち ディラン・ジャガー・ビートルズ イカサマ・スーパー・セッション

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昔はよく「スーパー・グループ」なる夢の顔合わせによるスーパー・セッションのアルバムが発売されては話題になったものです。半世紀かそれ以上前の話ですが。1970年の春に日本でも発売された本盤もその流行におおいに便乗した企画でした。プロデューサーにアル・クーパー、リンゴ・スター以外の三人のビートルズにボブ・ディランやミックジャガーが参加しているという触れ込みの「今世紀最大の話題盤」だったようです。笑。聴いてみると涙ぐましいモノマネ大会が炸裂しているのですが、やはり古き佳き時代の奇盤として好事家だけが思い出す類のものでしょう。一曲目の「アイ・キャント・ゲット・ノー・ヌーキー」なんて、ジャガーの芸風といい、常になり続けるマラカスといい、パロディー・ナンバーとしては秀逸。これはリプリーズからの発売でしたが、キャピトルなどもこういう怪しげなアルバムをそこそこ出していたりして、インターネットなき時代の、商魂たくましいなんでもありの世界は面白いものです。このハンドの正体はクリーンラインズ・アンド・ゴッドラインズ・スキッフル・バンドというアメリカのバンドで、現在では個々のミュージシャン名まであきらかになっています。

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