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「ビートルマニア」 1970年代のトリビュート・ミュージカル
最終的には裁判沙汰になったのでしたか、記憶が曖昧なのですが、とにかくこれはビートルズ・ファンには有名かつ悪名高い(?そこはちょっとわからない)例のミュージカルのオリジナル・サントラです。1970年代後半の時点で世界はすでに、ビートルズのライブを心底求めていたと、疑似追体験でもいいから、なんとかまた見てみたいと、そういう欲求のあらわれでしょう。この日本盤がでたのは1978年。翌年かな、日本でも品川プリンスホテルではFM東京主催で上演されたようです、福田、星加、湯川先生らがのっかった形で。いまでは動画サイトで全世界のビートルイミテイターを見て楽しむことができますが、70年代はそうはいきません。結構インパクトのあるミュージカルだったんじゃないかと想像します。レーザーディスクなんかで映像もリリースされました。#beatles
ビートルズ LP, Album フィリップス揖斐是方
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マスクド・マローダーズ 仮面の略奪者たち ディラン・ジャガー・ビートルズ イカサマ・スーパー・セッション
昔はよく「スーパー・グループ」なる夢の顔合わせによるスーパー・セッションのアルバムが発売されては話題になったものです。半世紀かそれ以上前の話ですが。1970年の春に日本でも発売された本盤もその流行におおいに便乗した企画でした。プロデューサーにアル・クーパー、リンゴ・スター以外の三人のビートルズにボブ・ディランやミックジャガーが参加しているという触れ込みの「今世紀最大の話題盤」だったようです。笑。聴いてみると涙ぐましいモノマネ大会が炸裂しているのですが、やはり古き佳き時代の奇盤として好事家だけが思い出す類のものでしょう。一曲目の「アイ・キャント・ゲット・ノー・ヌーキー」なんて、ジャガーの芸風といい、常になり続けるマラカスといい、パロディー・ナンバーとしては秀逸。これはリプリーズからの発売でしたが、キャピトルなどもこういう怪しげなアルバムをそこそこ出していたりして、インターネットなき時代の、商魂たくましいなんでもありの世界は面白いものです。このハンドの正体はクリーンラインズ・アンド・ゴッドラインズ・スキッフル・バンドというアメリカのバンドで、現在では個々のミュージシャン名まであきらかになっています。
ロック CD woonded bird揖斐是方