渓谷のスナイパーでいて欲しい。ヤマセミ

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温暖化の影響か、これまで渓流にいた蝶や鳥や沢蟹とかいろんな生き物を近くの川で見ることがある。心躍るが反面不安。いつもその辺の川に石拾いに行くとき最近は双眼鏡がかかせなくなった。
カワウソのモニュメントがある川に沿ったわき道を徒歩で行き、小さくて車が通れそうもない橋を中ほどまで行くと、ついこの間までまだ慣れなくてへたくそな鶯の鳴き声がしていたが、それも鮎の解禁で訪れる釣り師の集団にどこかに追いやられてしまった。
すぐ鼻先をカラスアゲハが飛んで行く。
朝の静かな水面に重たげな雲の間から陽の光が射し、わずかなさざ波を顕わにする。彼が留まっている細い枯木立が少し揺れた。 

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