hpi-MIRAGE 1/43 ニッサン NP35

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ニッサン NP35 No.23

鈴木利男 / ジェフ・クロスノフ

1993年のJSPC、SWCで戦うためにニッサンが開発した新規格NAマシンがこのNP35である、ニッサンはグループCレースのNA化には反対の立場であり92年も旧規定で製作されたターボカーのR92CPを投入し戦っており、NP35は遅咲きの登場となった。
1992年のJSPCはニッサンのワークスが投入するR92CPがまさにシーズンを席巻する活躍を見せており、それに対抗するプライベーターのトヨタ軍団は善戦するも苦戦の模様は隠せずトヨタは遂にワークスマシンのTS010を投入する事によってR92CPに初の黒星を叩きつけることができたのである、しかしシーズンは終盤となっておりポイントは取り返し様が無かった。
最終戦の美祢500kmにニッサンが開発を進めてきたNP35が遂にその姿を表し、トヨタの新規格マシンに対しニッサンも新規格マシンをぶつけ打倒TS010を期待されたが熟成不足が露呈、またQタイヤ等に対応する為にP35のものより強化された脚回りのセッティングが思うように煮詰まらず苦労が絶えない展開が続き予選は最下位へと沈んだ。
雨に見舞われた決勝でもこの問題は解決せず、またドライブトレインのトラブルにも見舞われ決勝も最下位という結果に終わった、NP35にとっては完成直後の実戦テストであり標的はあくまでも93年のル・マンとされ、新規格マシンの多くがV8、V10を搭載する事が多い中V12エンジンが搭載された理由も振動が少なくロングランをするのには最適とされ300周以上を走行する事、熟成を進め24時間を走りきる事が主な目的であった。
しかし92年シーズンが終わるとグループC、特にJSPCは急速に衰退を始めシーズンは消滅し1993年は日産自動車も経営不振に陥った為、NP35の開発は打ち切られたがテスト走行のみは続けられていたらしく、現在でも動態保存されているNP35の走っている姿をイベントで見ることができる、V12NAの高音サウンドは絶品だ。

モデルはhpiのMIRAGEモデル、レジンで作られたモデルは厚みを感じさせないスマートで高い完成度で仕上げられホイール等の細かいパーツも高精度で再現されている、流石はhpiだと思う。
成績は不振のまま終わった幻のCカーではあるが、デザインやカラーリングは非常に美しいので個人的には大好きなマシン、このマシンの熟成が進んでJSPC、SWC、IMSAに参戦していたらどのような戦いをしたか想像を膨らませてみても楽しい、新規格マシンではあるが一段ウイングを装備しておりフロントセクション等どことなく進化しきれてない感じがするのも特徴的で面白い、モデル化は知る限りではエブロとhpiのみしか実現してなくどちらも完成度は高いものの人気のあるモデルの為入手難易度はすこし高め。

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#hpi-racing

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