Spark 1/43 ポルシェ 919 HY #20

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ポルシェ 919 HY No.20

ティモ・ベルンハルド / マーク・ウェバー / ブレンドン・ハートレー

2014年のル・マン24時間レースに投入された新規格のポルシェのハイブリッドプロトタイプカー、ハイブリッドのプロトタイプカーというメーカーとしては全く新しいチャレンジをする為、このマシンは「走る研究室」と呼ばれた雛鳥。
2011年、ポルシェは新開発のマシンをもって2014年のWECに参戦表明を発表し2013年のル・マンにてポルシェのエンブレムと共に「我々は戻ってくる」と英語で書かれた看板がテルトル・ルージュに建てられていて話題となっており、そのマシンは2013年にジュネーブ・モーターショーにてその姿を公開され、シャーシやボディの開発にはダラーラが関わっており、後に登場するダラーラ P217やキャデラックDPiと似通った特徴を持っている。
エンジンは2リッターのV型4気筒シングルターボを搭載し500馬力を発揮、ハイブリッド車として重要な回生システムはブレーキ時の運動エネルギー回生、エンジン排気の熱エネルギーを利用した回生、更に市販車で実用化されているタービン排熱によって回生され電力は搭載されるリチウムイオン電池に蓄電される、アウディはフライホイール、トヨタはスーパーキャパシタに蓄電し加速時にエネルギーを使用するタイプであり全く新しいタイプとなり、リチウムイオン電池であればドライバーの任意のタイミングでエネルギーを使用する事が出来、ポルシェの3重に備えられた回生システムと非常に相性が良く、エネルギー放電量は6MJとされた。
20号車は初陣となったシルバーストン6時間では速さこそトヨタには劣るものの最初のレースにしていきなり3位にて完走、表彰台を獲得したが次のスパ6時間ではライバルとのバトル中に軽い衝撃を受けたのみでコンピューターがセーフモードに入ってしまう等トラブルに見舞われ総合は23位となったがライバルと対等にバトルするシーンも見せ、その完成度は着々と高められていった。
そしてシーズンの大一番とも言えるル・マン24時間では予選で4番手を獲得、トヨタ・ポルシェ・トヨタ・ポルシェという順でグリッドに並ぶ形となり14号車と共にトヨタの3連勝阻止に意欲を見せた、決勝が開幕するとトヨタ7号車がレースをリードしトヨタ8号車を筆頭にポルシェがセカンドグループを形成、更にペースを上げてきた3台のアウディも入り混じっての大混戦となっていた、レースが1時間と経過した頃コース上では雨が降り出し雨量の多い区間にてトヨタ8号車がクラッシュ更に巻き込まれたアウディ3号車はそのままレースを去った。
レースが再開してからも混乱は続き、LMP2マシンやGTマシンのクラッシュにより再びセーフティーカーが導入され20号車はピット出口の赤信号で停止していたトヨタ7号車の前に出て遂にトップとなりレースが再開した後も1時間以上に渡りトップを守り続ける活躍をみせる、トヨタ7号車が前に出てリードをつけるものの7号車はル・マンの魔の手により夜明けを迎えることはできなかった。
これにより20号車は再びトップを走ることになるが残酷なル・マンの神様はそれを許さずイレギュラーのピットインやコースアウトにより生き残っていた2台のアウディに先行を許してしまう、後にピット作業により差で1周分アウディがリードを広げるもタービン関係のトラブルにより交換作業を余儀なくされる、それにより20号車は再び首位に出て優勝へと走り続けるもののゴールまであと2時間という所でスローダウン、ピットへ戻ることはできたがリタイアとなってしまった。

モデルはスパーク製、というか14年以降はスパーク以外ル・マンのモデルを出してないか。
個人的に2014年のLMP1のマシンでは一番完成度が高いんじゃないかな?・・・と、思う・・・実車の写真と比べて形が一番整ってて本気度を感じるね、いかにも見た目がポルシェって感じのフロントカウル、複雑なエラとかが一切無く整ったデザインのサイドポンツーン、綺麗な箱型をしたリアフェンダーとあまり冒険してないデザインが受け入れ安くてとても好感が持てる。
耳なし芳一よろしくボディ上面にビッシリと書かれた文字もデカールでしっかりと再現されているので眺めてて楽しい1台だ。

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