スリー・ビルボード(2017/イギリス)

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原題:THREE BILLBOARDS OUTSIDE EDDING,MISSOURI
監督:マーティン・マクドナー
出演:フランシス・マクドーマンド ウディ・ハレルソン サム・ロックウェル
ジャンル:クライム・サスペンス
時間:115分

【STORY】
アメリカのミズーリ州の田舎町を貫く道路に並ぶ、3枚の広告看板。そこには、地元警察への批判メッセージが書かれていた。7か月前に何者かに娘を殺されたミルドレッドが、何の進展もない捜査状況に腹を立て、警察署長にケンカを売ったのだ。署長を敬愛する部下や、町の人々から抗議を受けるも、一歩も引かないミルドレッド。町中が彼女を敵視するなか、次々と不穏な事件が起こり始め、事態は予想外の方向へと向かい始める・・・。

【COMMENT】
『怒りは怒りを来す』by チャーリー(ミルドレッドの元夫)

この『スリー・ビルボード』は怒りと許しをテーマとしたメッセージ性の強い作品です。怒りは憎しみを生むだけ。娘をレイプされ殺された母ミルドレッドの怒りもよく分かる、敬愛するウィロビー署長を看板で批判するミルドレッド達に対するディクソンの怒りもよく分かる。でも、怒りの矛先が違うんだよぉ。憎むべきはレイプ犯なのに、お互いが現実を受け入れる事ができず憎しみあい、その結果事態が思わぬ悪い方向に向かってしまう、まさに喜劇のような映画でした。そして、ラストはお互いがようやく現実を受け入れ許しあい、ある意味ハッピーエンドではあるんだけど、なんだこのモヤモヤとした終わり方は!こういう演出は蛇足なのかもしれないけど、結局レイプ犯が捕まらないから観ているこちらはなんか気持ちがスッキリしない終わり方でなんか歯がゆかったな。

さすがアカデミー賞主演女優賞や助演男優賞を受賞するだけにあって、フランシス・マクドーマンドやサム・ロックウェルの迫真の演技は見事でした。めちゃくちゃ見応えのある作品だけにアカデミー賞作品賞や監督賞が獲得できなかったのは残念でしたね。

あと、やっぱりウッディ・ハレルソンはいい役者だねえ。この作品でもミルドレッドとディクソンとの関係性を動かすターニングポイントとなる重要なウィロビー署長を演じています。出演シーンは他の役者に比べ断然少ないだけど、かなりのインパクトを残しています。愛する妻と子供を残してある選択をしたことは勝手すぎると思ったけど、それまでの彼の苦悩や後の行動を考えるとなにか熱いものを感じウルっときましたね。

【私的評価】 75/100

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