「幻のブルース」 フラワー・ショウ 華ばら 藤本卓也 泥臭い

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何事においても、濃くて泥臭く古臭くてベタな表現が影を潜めてから、この国はつまらなくなったとお嘆きの方はいらっしゃいませんでしょうか。作曲家・藤本卓也などはまさしく歌謡界でそのスジの権化、矢吹健「あなたのブルース」を筆頭に昭和史を彩る、所謂ディープ歌謡の巨匠。夜のワーグナーだかドビュッシーだか知らんけど。ローオン・レーベルからのリリースなので作風はコテコテのナニワサウンド、あの「フラワーショウ」の華ばらがワイルドかつパンチのある歌唱を聴かせる「まぼろしのブルース」です。そういえば「まぼろし」などと言う言葉はとっくに使われなくなりました。昔は「まぼろし探偵」「幻の湖」「まぼろしの世界」「幻の10年」などいろいろありましたが。イロモノの芸人さんがレコードを出してそれがヒットすることが昔はよくありました。中にはとても巧い人もいて、すっかりその気になって笑いをないがしろにした人もいましたが笑。この楽曲は勝彩也や佐久間浩二などのバージョンも勿論有名ですが、アレンジの巧さも相まってこの盤が一番迫力に富んでいます。

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