徳間書店 ロマンアルバム ハイパーホビーVol.16

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平成11年10月1日発行
発行所/株式会社徳間書店

平成11年(1999年)に徳間書店より刊行された「ロマンアルバム ハイパーホビーVol.16」です。マーミット初期のソフビシリーズ“ビニールパラダイス(ビニパラ)”を特集した記事「101匹ビニパラ怪獣大行進!!」にて、貴重なソフビ原型師の情報が掲載されているので、参考資料としてアップします。
1990年代、ゴジラシリーズやガメラシリーズ、ウルトラシリーズなどに登場する怪獣たちを独自のレトロテイストでソフビ化し、一部のソフビマニアから支持を集めていたマーミットの“ビニールパラダイス(ビニパラ)”シリーズ。そんなシリーズの全101体中、100体の原型を手掛けたのが記事内で紹介されている太田好璋氏です。この方、昭和40年(1965年)にソフビ人形の原型製作をスタートしたという大ベテランの原型師なんですが、第二次怪獣ブーム期にはなんとあのマスダヤのスペクトルマンシリーズのソフビ原型を手掛けているんですね。“ビニールパラダイス(ビニパラ)”シリーズはアクの強い、独特の造形センスが持ち味のソフビラインでしたが、太田氏の経歴を考えますとそれも納得出来るというものでした。平成23年(2011年)にはマーミットの“怪獣天国”シリーズでスペクトルマン怪獣のマグラー、ボビー、ディサイドマン(デサイトマン)の原型を担当。約40年の時空を超えて、太田原型のスペクトルマン怪獣がスタンダードサイズで見られたのには感動しました。 

https://muuseo.com/dape_man/items/268?theme_id=5671
https://muuseo.com/dape_man/items/269?theme_id=5671
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その後も引き続き、太田原型のスペクトルマン怪獣が見られるかと思いましたが、マーミット代表・赤松氏によると平成26年(2014年)頃にお亡くなりになったそうです。太田氏に関してはマスダヤのスペクトルマン怪獣以外に他社でも怪獣原型を手掛けた痕跡があり(ブルマァクとか、パチ怪獣とか)、熱心なソフビコレクター、マニアの間でも注目するところだったのですが、それが明らかにならないまま、他界されてしまったのは残念でした。(もっとも太田氏自身、当時のことはあまり記憶に無いということでしたが...)

#徳間書店 #ハイパーホビー #マーミット #マスダヤ #スペクトルマン #ソフビ #怪獣

マーミット マグラー スタンダードサイズ 平成物
太古の昔、地球上に棲息していたといわれる怪獣、マグラー。 地底深くで眠りについていましたが、ゴリ博士が宇宙から呼び寄せた怪獣、サタンキングが乗っていた隕石落下の衝撃で目を覚まし、その際、同時に地上に露出したマグラーの卵の中の子供が死んでいたことから、悲しみのあまり暴れ出してしまうという悲運の怪獣です。 三叉状の角を持った二足歩行フォルムの本格派怪獣ですが、パラケラテリウムを彷彿させる哺乳類的な顔立ちだったのが、子を失った、この怪獣の深い哀しみを表現するのに一役買っていたのではないでしょうか。 マーミットのマグラー。 こちらは平成23年(2011年)のイベントで発売された、茶色成型のタイプになります。 原型は太田工房の太田好璋氏。 マーミット初期のビニールパラダイス(ビニパラ)シリーズでもお馴染みの原型師ですが、この方、何とその昔、マスダヤのスペクトルマン怪獣シリーズの原型を手掛けた方でもあるんですね。そういえば目元の表情なんか、マスダヤのスペクトルマン怪獣シリーズと共通する雰囲気が感じられますよね。 特徴的な三叉状の角がクルクルと動かせる、オモチャっぽい仕様が実に楽しいです。 #宇宙猿人ゴリ #スペクトルマン #マーミット #マスダヤ #ピー・プロ #ソフビ #怪獣
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マーミット ボビー スタンダードサイズ 平成物
IQ増進剤「IQPS」を脳に投与する堂本博士の手術によって、因数分解を理解するほどの知能を得た天才犬ボビー。そのボビーが凶暴な怪獣と化したのが犬怪獣ボビーです。 すべては堂本博士の頭脳を操作し、手術に細工を施した宇宙猿人ゴリの陰謀でしたが、「犬」は人間にとって最も身近な動物なだけに、ボビーが凶暴な怪獣となり、人間の脳髄を貪り喰らう描写は非常に衝撃的でしたね。といってもこの話はまだ前編で、本当の悲劇は後編に起きるのですが... マーミットのボビー。 こちらは平成23年(2011年)のイベントで発売された、濃紺成型のタイプになります。 原型師は明らかにされていませんが、全体的な雰囲気から察するに、このボビーも太田氏でしょうか。独特な手足のバランスとか、最近の原型師の感性ではないような気がします。 味のある造形で、なかなか良い雰囲気のソフビです。 #宇宙猿人ゴリ #スペクトルマン #マーミット #マスダヤ #ピー・プロ #ソフビ #怪獣
https://muuseo.com/dape_man/items/269
マーミット ディサイドマン(デサイトマン) スタンダードサイズ 平成物
ゴリ博士がプロボクサー、ピストン木戸口の優れた中枢神経を移植し、造り上げた最後の怪獣、ディサイドマン。 ゴリ博士が持てる能力のすべてを注ぎ込み、造り上げた「怪獣の決定版」ですが、着ぐるみのボディーは第55・56話に登場したマーダラー兄弟の流用、頭部のデザインはケムール人のパチモン風と、番組のラスト怪獣の割にはどことなく安直さが感じられるのがこの番組っぽいですね(笑) ただ、トゲが付いたグローブ風の両手と、リングシューズ風のブーツのデザインは、ボクサーをモチーフにした怪獣らしくて良かったと思います。 平成23年(2011年)に発売された、マーミットのディサイドマン(商品名はデサイトマン)。 原型は太田工房の太田好璋氏。 力の抜けた造形が、どことなく安直さが感じられる、この怪獣の雰囲気に合っています。 以上、マーミットから発売されたスペクトルマン怪獣3体。 マスダヤのスペクトルマン怪獣シリーズを手掛けた方の原型とあって、当たり前と言えば当たり前なんですが、当時物と並べても違和感を感じさせない造形が良いですね。これでもう少しマスダヤっぽさを意識した彩色だったら、なお良かったかも知れませんね。 #宇宙猿人ゴリ #スペクトルマン #マーミット #マスダヤ #ピー・プロ #ソフビ #怪獣
https://muuseo.com/dape_man/items/270

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