イングランド恐竜発掘の聖地より―――ネオヴェナトル

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ネオヴェナトル

タイプ種となった最初の化石は1987年に白亜紀前期の地層から発見されている。場所はバリオニクスタイプの恐竜もいくつか新種が発見されているイギリス、ワイト島の海岸の地層から発掘された。ネオヴェナトルで一つの属を形成する。骨格は断片的だが推定体重は小さく見積もって7.5m。立派なもので、ヨーロッパでは有名な大型の肉食恐竜である。アロサウルスの仲間の特徴を広く持っているため、様々な科学的分析が続けられている。系統分類はそれによって右往左往する。
このお兄さんも昔はメガロサウルスの新種として扱われたことがあった。しょうがないよな、その頃は肉食恐竜って言ったらメガロしか頭に浮かばなかったんだから。

特徴はCTでスキャニングした結果アロサウルスのように口まわりに神経と血管が集まっており、その部分の感覚が発達していたことがわかってきた。例えば獲物を咥えた時の食いちぎるまでの感覚であるとか、仲間同士で鼻面や下顎をすり合わせるコムユニケーションの役割を持っていたのかもしれない。つまりある程度親密な集団生活が想像されてくる。眼窩の上には三角形のトサカのような突起があり、それは鼻先まで続いていた。細身で身軽な攻撃型。

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