ユリウス レントゲン  チェロソナタ集 :Julius Röntgen Cello Sonatas

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ユリウス・レントゲンはオランダの作曲家ですが、20世紀初期に至るまで600を超える作品を書いており非常に多作でした。19世紀の終わり近くの印象派的作品から最晩年の無調の時代までその作品の展開は多様性に満ちていますが、典型としては記憶されないまま今日に至っています。
チェロソナタをとってもこのCDではNO.13が演奏されていて、ウィキペディア等で確認されるソナタの作品数を遥かに超えていてこれが最後の作品なのかもよくわからない。
ここで聴けるのは第13番(1931年死の一年前)、作品番号のない1928年の作品、これはソロ・ソナタですね。第11番(1930年)と第1番の作品番号OP.3とされる1872年の4つの作品です。

チェロソナタとしてはおそらく最後になったと想像される第13番は調性の記述はないけれど、無調から復調しているように感じます。
レント/ブルレスケ:アレグロ ヴィヴァーチェ /アンダンテ トランクウィロ/ヴィヴァーチェ:マ ノン トロッポ プレストの4楽章
美しく叙情性に溢れた非常に清廉な作品随所にロマン性と印象派的な近代音楽の持つサロン風のピアノの動きがいい。

番号のない1928年の作品は重音を多用したべヴィーなアレグロから始まる歌に溢れた作品恐らくこの作品に番号がないのはこの作品が無伴奏であるからだと思います。
非常に雄弁な作品で彼の作品の中でもボクは一番好きな作品です。音楽の息遣いがいぶし銀の歌を紡いでいます。

サンプルにこの作品の第1楽章をあげます。

https://youtu.be/pT_jLa5Gb4U?si=FRl5t61hhkh4Vvml

アレグロ―アレグレット-グラティオーソ-モデラートの3楽章

第11番のソナタはニ短調の調性音楽。アレグロ:アンダンテ トランクウィロ:アレグロの三楽章

第1番のソナタは1872年の17歳か18歳(CDにっよっては1983年とされているものもある。)ロ長調の三楽章

cello: ジャン・デクロース
piano: ダニエル・ドシェンヌ

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