56 タルボサウルス TARBOSAURUS

0

タルボサウルス Tarbosaurus

 獣脚類/コエルロサウルス類/ティラノサウルス上科/体長:12m/
 名前の意味:恐ろしいトカゲ/7,100万~6,800万年前(白亜紀後期)
 産出地:モンゴル.中国

アジア産の大型獣脚類。ティラノサウルスとの類似点が多く翼状骨の形状など、頭骨の一部と、ティラノサウルスよりも体つきがややほっそりしているといった点だけが異なっている。その生活ぶりもほとんど同じようなものだったろう。
ティラノサウルスと同じ恐竜とみなす説もあるが、これには反対意見が多い。
非常に発達した顎の筋肉と折れてもすぐに生え変わる大きな歯を持つタルボサウルスは、獲物肉を骨ごと噛み砕いていたに違いない。肉食恐竜に多い歯のギザギザ(鋸歯=シレース)には次のような利点もある。食べた肉のかけらが刻みにひっかかり、やがてそれらのかけらが腐るとそこに細菌が繁殖する。最近だらけの歯で噛みつけば、獲物は病気に感染するため、あとはその獲物を付け回し、相手の抵抗力が無くなるのを待てば簡単に捕獲できる。現代のコモドドラゴンの口の中にもそのよな細菌が繁殖している。無論反対意見もある。タルボサウルスのみならず、多くの肉食恐竜は腐蝕性も持っていたと思う方が自然ではないだろうか。

ティラノサウルス上科の恐竜はあまり突出したフォルムの変化はないが、この恐竜はティラノサウルス上科では2番目に大きい種であると考えられているが、側頭部後方は狭く、直接目は前を向いていなかったと推定されている。

Default