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ディロング DILONG(帝竜)―さまよえる王の祖先
ディロング
獣脚類、ティラノサウルス上科に基礎づけられる小型の恐竜。発見されている種は前期白亜紀の中華人民共和国遼寧省西部北票市陸家屯の近くの熱河層群から出土しているディロング・パラドクサスただ一種のみ。
それゆえこの恐竜は新たな説得力のある学説の登場や、検証する科学的な手段の進歩などによって今なお分類上の居場所が動揺している。
進化の頂点にあったレックスの外見上のえ特長をほとんど持っていない。
体形は小型(1.6mほど)であり、プロトフェザー(羽毛初期のもの)が全身に印象として残っている。四肢は長く敏捷、そして、前肢は二本指ではなく、三本指である。この恐竜を基盤的なティラノサウルス上科に挙げるということは、レックスの巨体に不釣り合いなあの二本の、爪楊枝みたいな指は、何のためにあの形に進化したのか。言い換えれば、あの巨体を維持するためには不要となったがゆえに退化したのか?南半球のアベリサウルス類は、やはり前肢が短いものが多い。それらの生物的な進化との関連性が読み解かれるポイントでもある。
しかしその相違点は大きく、むしろドロマエオサウルス類などの祖先的特性としてとらえうるような特性を持ってもいるようだ。
しかし科学的な性差方法の進歩が、この恐竜を最もティラノサウルスの最も古いタイプに近い位置づけに戻しつつある。
(この恐竜は中国の古生物学者徐星によって記載(学会発表)されている。(それ以後にまだ古いタイプと鑑定されるものが発見されてきている現在ではン最古ではなくなった。)
ミッシングリングが研究の進歩により後に発見されるとつながれば、この恐竜の落ち着く先はまた変化するのだろうか。