1970年代 ワイルドスミス別注ハンドウェルト プレーントゥ

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1970年代のワイルドスミス別注のプレーントゥ。グリーン製のハンドウェルトです。インナーにハンドウェルトの凹凸が見えます。腰裏には手書きの文字でサイズが記されています。つまりラッタンジと同じ手縫いの既製靴ということですね。ラスト33、アッパーはパテントレザーに似たカーフです。
この靴には「517」という型番が付けられていますが、この時代ワイルドスミスではパテントレザーの同じ型番の靴がかなり作られていたようです。「既成靴をハンドウェルトで作る」……当時としてはかなり画期的だと思います。

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    tomonakaazu

    2024/03/01 - 編集済み

    ものすごく初心者🔰な質問をしてもよいですか、、?

    「ハンドウェルト」ってレース穴のある甲の辺りの部材を手縫している、という意味だと思ってあってますか?とっても細かい縫い目に見えるのですが。

    もしも、靴製法の基本的なことをグリーン参るさんのコレクションやラボで紹介されていたら、ぜひリンクを教えてください。

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      グリーン参る

      2024/03/02

      tomonakaazuさん、
      ご質問ありがとうございます。
      靴の製法、なかなか分かりづらいですよね。ハンドウェルトとは中底をアッパーに手縫いで固定するという製法です。この部分を機械を用いて簡略化したのがグッドイヤーウェルト製法と言います。ハンドウェルトに関しては下記のHPが詳しいのでご紹介しますが、このなかの6の工程が「ハンドウェルト」にあたります。

      https://www.parashoe.co.jp/care/handsewn-welted.html

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      グリーン参る

      2024/03/02

      図解ですとこちらが分かりやすいかと思います。

      https://kusumin.com/construction/#toc1
      https://kusumin.com/construction/#toc2

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      tomonakaazu

      2024/03/03 - 編集済み

      グリーン参るさん、ありがとうございます!

      コトバから想像していたのと、全く違っていたので教えていただき感謝です。なるほど、写真と図解とを比べると違いがいろいろ理解できます♡

      なるほど〜〜。そうですよね、ボディー部と底を繋げて防水するのが、一番大変な作業ですよね、確かに。そしてこんなにたくさん手法があって、すごくたくさんの工程を経て靴になる。ハンドメイドの靴が高いのは当然だ、と納得しました。

      かなり以前なのですが、St. James's StreetにあるJohn Lobbで同僚の親戚が修行している時に、地下の工房を見学させてもらったことがあります。でもその時は、作業の順序とかは全く知らないで見ていました。

      そのJohn Lobbへ靴底の革を納めているという、イギリス南部の皮革なめし工房に行ったこともあります。18世紀から続いているという水車が今も使われている、びっくりするような場所でした。

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      グリーン参る

      2024/03/03

      tomonakaazuさん
      注文靴の工房もアッパーのステッチはミシンで縫われます。確かに手縫いのハンドメイド靴は高価ですが、ビスポークが必ずしも既成靴より足にフィットする訳でないのも難しい点です(笑)。

      ロブの地下工房をご覧になったのですね。大変貴重な経験をされたと思います。私も見てみたいです。

      ロブの底革も確かオークバークを使っていたように思います(画像の飴色の革がオークバークです)。とするとご覧になったのはデヴォン州のバーカー社でしょうか。この地では2000年前のローマ時代から底革を鞣していました。

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      tomonakaazu

      2024/03/04

      革の工房は、ご察しのとおりオークバークのJ.&F.J. Bakerでした。今、HPを見たら、今ではイギリスで唯一のオークバークだとあります。

      https://www.jfjbaker.co.uk/

      なんと、2000年前のローマ時代から、、(遠い目)。
      そういえば、そんな頃の靴底も混ざっている(形から判定するそうです)テムズ川岸で拾った革の靴底とバックルのコレクションを見たのを思い出しました。河岸で荷下ろしの際に川に落ちたり、沿岸に住んだ人たちが、古くなった靴を川に捨てたりしたのが、一番強い底革だけ残って引き潮の時に見つかるのだそうです。

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      tomonakaazu

      2024/03/04

      これです♡

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      グリーン参る

      2024/03/04

      tomonakaazuさん、
      とても面白い靴底とバックルのお話、ならびにバーカー社のホームページのご紹介ありがとうございます。

      以前は「オークバーク」といえば英国バーカー社かドイツのレンデンバッハ社と言われていました。tomonakaazuさんのコメントを拝見し、調べていましたらバーカー社の他、マーチン社というところのオークバークがあることを知りました。
      https://www.subaru-ec.com/products/detail.php?product_id=1671

      しかも、レンデンバッハ社も無くなっていた事実をたった今知りました。
      https://www.union-works.co.jp/blog/mens-repair/33831/

      私はオークバークといえばバーカー社の革しか履いたことがありません(というか旧グリーンはすべてバーカー社のオークバーク)。○柔らかく○減りづらく○滑りにくい最高の素材ですが、通常のレザーソールの2-3倍の価格です。

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