1960-1970年代製作 ワイルドスミス ビスポークエラスティックスリッポン ~ そのトリビア

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この靴のトリビアを少々。
画像1 この靴のタンの部分の拡大ですが、前方ゴム留めの糸のステッチが大変細かくなっています。

画像2 このスエード表面の拡大ですが、非常に滑らかで綺麗ですね。50-60年前の靴とはとても思えません。

画像3 ラバーをこのように三辺で留めるのは珍しいです。

画像4-5 腰裏の文字からは製造番号が「112169」、靴のスタイルが「224」というものであることが分かります。不思議なのはこのラバー部のカッティングで文字が欠けていることです。白いステッチは文字の上を縫われており、なぜこんなことになったのだろうと考えています。筆跡はやはりグリーンの職人さんのものですので、この靴もグリーン製だと思われます。

画像7 この靴の下に写っているチェスナッツのグレインレザーの靴は、1990年頃のグリーン製バンバリー(チャッカーブーツ)です。履き口周りのステッチがこの靴の方が格段に細かいことがお分かりと思います。こんなことが出来るミシンも現在のロンドンには存在しないのでしょうね。

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