「あんた、いい男だねぇ」(by荒地の魔女)~ アカデミア美術館『ダビデ像』
初版 2023/12/27 15:22
改訂 2024/09/03 22:49
フィレンツェで必見と言われるものにミケランジェロの「ダビデ像」があります。私もアカデミア美術館に行ってみました。美術館はホテルから徒歩数分です。
入口から進んで右に曲がるとミケランジェロの彫刻の回廊が続き、奥に燦然と輝くダビデの姿が!
ダビデ像の前には沢山の人だかり。ジュリアナならぬまさに「お立ち台状態」。
膝下が長いのがまたカッコいいです。
このダビデ像はよく「頭でっかち」と言われますが、日本人でこれよりスタイルの良い男がどれだけいることか。写真で計測しても7.5頭身以上はあります。
レオナルド・ダ・ヴィンチの描いたあまり正確とは言えない(笑)ダビデ像のスケッチ。この美術館の展示と違い、低い位置に置かれたダビデ像を見ていたことが分かります。やはり当時からこの彫像の印象は強烈だったのでしょう。
これから巨人ゴリアテ(変換したら最初は「ゴリ宛」になった)に立ち向かうところですので、正面から近い角度で彼の顔を見れば「憤怒の表情」であることが分かります。細マッチョですが、個人的には大胸筋がもうちょっとだけ発達していれば申し分なし。
25年以上放置されていた大理石を見事に彫りあげています。
あまり見たことが無い角度からの写真ですが、どこか変?
意外なほどアッサリした後姿。ゴリアテに石を投げつけるための投石器を左肩に掛けているのですが、何か「選挙候補者のタスキ」のような雰囲気です。あまり力強さは感じられませんが、これは当初この像は背面から見られないようなところ(高い台座に載せてヴェッキオ宮殿正面、もしくは教会のファサードに置かれるはずでした)に設置される予定だったからだそうです。
やはりこの角度からが一番イケメンに見えます。この5メートルの巨像をたったひとりで彫りあげたミケランジェロの情熱、技量を、同じ人間として心から尊敬(羨望?)します。個人の「到達しうる高さ」を見るためだけにここに行く価値があると思われました。
さてここからは回廊部「奴隷のギャラリー」と言われるミケランジェロの傑作の数々です。
「アトラス」1530年
「髭の奴隷」1530年頃
「目覚めた奴隷」1530年頃
「パレストリーのピエタ」1555年頃 4つあるミケランジェロのピエタのひとつ。尚、完成作はサン・ピエトロ大聖堂のピエタのみです。
ダビデ含めミケランジェロ作品が目白押しの美術館でした。ダビデ人気もあって、かなり混んでいます。
1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。
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