営団500形電車グループ

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丸ノ内線の第一世代にあたる車両で、その最初の区間(池袋・御茶ノ水間)が開業した1954(昭和29)年に登場の300形を皮切りに、300形と同様の両側運転台付ながら車体の屋根構造や台車を改良した400形が1956(昭和31)年に、その400形をもとに片側運転台付とした500形が1957(昭和32)年に、更に当初から運転台無しの中間車とした900形が1965(昭和40)年にそれぞれ登場しており、この中で最も車両数が多いのが500形である。

走行機器類はニューヨークの地下鉄で採用していた物を参考として設計され、応荷重装置付の多段式制御装置、発電ブレーキ付の電磁直通空気ブレーキ、WN式カルダン駆動方式等を採用して、日本における高性能電車の先駆者的存在となった。

車体についても客用扉は両開き式とし、字幕式方向幕、室内の蛍光灯照明や有圧式軸流送風機(ファンデリア)といった新機軸を採用し、何よりも屋根まで塗られた赤色(スカーレットメジアム)にステンレス製の正弦波曲線を描いた白帯という外部塗色は、その装備に勝るとも劣らぬ斬新なものであった。

なお、6両運転の恒常化により運転台が不要とみなされた車両については、後年の更新工事でこれを撤去している。

#営団500形

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    kinggidoko

    2018/11/25

    子供のころの絵本や図鑑で、丸ノ内線はこのカラーリングのものが出ていましたね。個人的に東京の地下鉄はこれが一番しっくりきています(笑)。

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    • こんばんは。コメントありがとうございます。
      丸ノ内線の電車は現在、02系の更新工事実施車には正弦波曲線の柄が描かれるようになり、更に最新型の2000系電車ではラッピング技術を用いて真っ赤な車体と正弦波曲線入りの白帯がデザインされることになりましたね。後継の車両にこれだけ大きな影響を与えた車両もなかなかありませんから、まさに名車と言えると思います。

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    Naohisa Makimura

    2020/05/05

    地元の営団・丸の内線、懐かしいです!
    この車両のデザインとっても好きでした
    最新型になって、赤い車両が戻ってきたのがとっても嬉しいです。

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    • こんにちは。コメント並びにフォローをありがとうございます。
      かつて、ステンレス製・アルミ合金製の車体は塗装要らずとなることが事業者には重宝され、見る・乗る側の目にもそれが未来的に映ったものでした。
      時代は下り、どこもかしこも銀色の電車ばかりになると、成熟したラッピング技術を用いて全体をカラー化した電車が登場しましたが、やはり電車にとって色を纏うということは大切なのだということの現れでしょうか。
      さて、丸ノ内線の最新型車両では、その“色”を開業当時の車両に倣って施しているわけですが、お目見得から既に70年近くになろうというデザインが多少のアレンジを加えつつ未だに採用されるあたり、如何に先進的であったかが分かりますね。

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