2019/11/12 Local Museum 美祢市化石館

初版 2019/11/15 17:59

改訂 2022/09/07 12:44

公開日:2019/11/15

◼️山口県美祢市大嶺町東分315-12

 電話:0837-52-5474

高校の頃地学部の合宿で、大学の頃学会の大会で、秋芳・大嶺・豊田・菊川を巡検しました。当時は、歴史民俗資料館に岡藤五郎先生が収集された標本が展示され、綺麗に並べられたコウモリの化石が記憶にあります。現在は化石館として独立し、美祢市周辺で発見された脊椎動物・アンモナイト・昆虫の3つをテーマとして企画構成されています。家には置けない大きな"岩"の展示は圧巻です。

美祢の石灰岩台地の洞窟堆積物からはナウマン象をはじめ、肉食類や草食類などさまざまな哺乳類の化石が発見されています。石灰岩から溶け出した炭酸カルシウムが骨を保存する良好な土壌条件を作り出しました。

コンクリートの原料として盛んに採掘される石灰岩は、石炭紀〜二畳紀に堆積したもので、サンゴ・コケムシ・三葉虫・腕足類・アンモナイト・貝類などを産出しています。また豊田町~菊川町にかけての地域は、ジュラ紀のアンモナイトや貝類などの産地として知られ、カメの化石は日本最古といわれています。

厚狭郡にかけて分布する美祢層群からは三畳紀の化石が採取されます。大嶺炭田から産する植物や昆虫の化石は細部まで良く保存され、学術的に高く評価されています。

美祢市では、大嶺炭田の一部を化石採掘場として一般に開放しており、予約をすれば、三畳紀の昆虫や植物の化石採取を体験できます。

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球状岩は世界的にみても非常に珍しい石です。
その産地は大変な山奥や無人島であったり、産出範囲が極狭く採り尽くされたり、ただ1個体の報告であったり、転石で露頭が不明であったりと、実際に採取することの困難な石だったりします。
確認された露頭の多くは国や自治体の天然記念物に指定されている場合も多く、その成因は解明されていません。

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