Würzburger Hofbräu #2 ( Märklin / HO )

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「ヴュルツブルガー・ホフブロイ」(Würzburger Hofbräu)

このビール貨車、側面のデザインの下部に「Jubijäumsausgabe. 150 Jahre Deutsche Eisenbahn. 1835 - 1985」(アニバーサリーエディション。 ドイツ鉄道150 年周年)とあるので、どうやら1985年の「ドイツ鉄道誕生150周年記念」の模型のようですね。

メルクリンの標準タイプの2軸冷蔵貨車のHO模型です。
上記の情報から、1985年の商品なのが分かります。
そして、Würzburger Hofbräuのロゴの下に「DAS GUTE BEWAHRT. Seit 1643.」(良い保存状態=良い品質、の意味でしょう/創業1643年)とキャッチコピーが書いてあります。

Made in Westgermany、屋根上のベンチレーターは右千鳥配置ですね。(※これ、以前にseiji0214さんにご指摘頂き気付きましたが、時期により右千鳥と左千鳥配置と、配置が違うのが有ります。そろそろこの謎を解明したいと思います☝️)

ドイツ南部バイエルン州、その州の北西部に位置するウンターフランケン行政管区の都市がヴュルツブルグ、その町にある醸造所がこの「ヴュルツブルガー・ホフブロイ」(Würzburger Hofbräu)なのです。

さて、この醸造所のあるヴュルツブルグ市、地勢的には市の南西側はバーデン=ヴュルテンベルク州に接し、西はヘッセン州と接し、北はテューリンゲン州と接し、東側は同じくバイエルン州のオーバーフランケン郡と、南東側はミッテルフランケン郡と境を接し、ウンターフランケンを貫いてマイン川が流れており、その流域の人々はその土地を「マインフランケン」と呼ばれるそうです。

そのヴュルツブルグにある「唯一の醸造所」がこちら、ヴュルツブルガー・ホフブロイなのです。

フランコニアの司教ヨハン・フィリップ・フォン・シェーンボルンによって1643年に設立された醸造所で、ヴュルツブルクには多くのスウェーデン人兵士がいたそうで、彼らが飲むアルコールの需要が相当なものだったそうで、そのため、ヨハン・フィリップ・フォン・シェーンボルン司教がこの醸造所を設立したのが起源です。

その後も醸造所の経営はうまくいき、彼の後継の司教たちによっても支えられ現在まで受け継がれてきました。この醸造所の創業者を記念し、醸造所の星形のロゴの中心に市況の冠が描かれているのです。(※醸造所のスローガンは「幸運な星の下で楽しむ」とされています。)

19世紀、この醸造所も国際的に活躍する企業として発展し、ドイツより1887年に米国向けの最初のビール輸出がされた際にその1つとして輸出され、2度の大戦を経て、 1990年台以降には設備の近代化も行われ、米国、イタリア、中国など世界中に輸出されているそうです。
そして、業界の再編で現在はクルムバッハ醸造所の傘下にあり存続しています。

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