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「ユンカースJu87 シュトゥーカ 1937-1941 急降下爆撃航空団の戦歴」(オスプレイ 大日本絵画/ジョン・ウィール著 手島 尚 訳)
Osprey Combat Aircraftシリーズの和訳版 第二次大戦の緒戦で活躍したドイツ空軍の急降下爆撃機、Ju-87 シュツーカ(スツーカ)の戦いの記録です。 本当はこの機体の開発史なんかを掘り下げて読んでみたかったんですが、買ってみたらちょっと違いましたが(少しは出てますが)、戦闘の記録として読む分にはとても興味深い内容です。これはこれでヨシ。 のちのシーランド公国になった海上砲台にも急降下してる記録が出てるかと思って読んでみましたが、そのような記述はありませんでした。 タイトル通り対象の年代はスペイン内戦のコンドル部隊に始まり、バトル・オブ・ブリテンまでの記録なので、後のG-2型の活躍などは記載はありません。(ホントはその辺も読みたかったので、それは別の本を買わねば…) 背表紙の解説より抜粋: ドイツ空軍のユンカースJu87シュトゥーカ急降下爆撃機は、第二次大戦最初の1年間で、もっとも危険な航空兵器であった。Ju87はスペイン内戦に派遣されたコンドル部隊で初めて実戦を経験。第二次大戦が勃発すると「空飛ぶ砲兵」として …中略… しかし、栄光の絶頂にあったシュトゥーカ隊が、英国本土上陸作戦に向けてドーヴァー海峡を渡った時、その輝かしい戦歴は終わりを告げることになった。 …中略… そして第二次大戦初頭におけるシュトウー力隊の戦歴を追う。
航空機 大日本絵画 オスプレイ 950円 ネットオークションT. S
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「虹の翼」(文春文庫/吉村昭著)
吉村昭先生の1983年の作品「虹の翼」、世界初の飛行機を生み出せたはずが、周りの無理解により実現することができなかった明治の発明家、二宮忠八の物語。 飛行機の歴史といえば、オットー・リリエンタールのグライダーやライト兄弟は日本でもよく知られていますが、本来ならばライト兄弟より先に飛行機による有人飛行が日本で実現していたかもしれなかったことは、あまり知られていません。 二宮忠八だけでなく、その前後の飛行機の発明にまつわる歴史や各国での経緯なども些細に記されていてとても興味深い本です。 この本を読み、様々な苦難と挫折に振り回されながらも持ち前の気力で乗り切っていく二宮忠八の姿から、大いに勇気をもらいました。 日清戦争の描写の中に少し不正確なところがありますが、そんな枝葉はどうでも良いくらいの素晴らしい物語です。 本作に関することは、こちら👇にも記載しております。 https://muuseo.com/T.S_beer_wagons/diaries/598
歴史小説 文春文庫T. S
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「モールス符號記憶便表」(川流堂小林又七商店)
モールス信号を扱う人には必携、トンツーのモールス信号でのイロハ、数字、記号の覚え方が便利な一覧表になっていてとてもお役立ち。 昭和14年の携帯用折り畳み式リーフレットです。 「字號の暗記は基礎である。」「直感的に文字を判断しうる如く修練することである。」「一分間に40字以上の速度で高低抑揚なき一連の音調で…」と、なかなか厳しいことが書いてあります…。 どうやってトンツーを覚えるかと言いますと…、 「ハ」が「ハーモニカ ー・・・」で覚えることだけは、小学生の頃に陸軍の偵察機パイロットだった大叔父に教わり知っていましたが、「イ」って「伊藤 ・ー」、「ヲ」は「和尚焼香 ・ーーー」、「ワ」は「ワーと言う~ ー・ー」、「ク」は「苦しそ~ ・・・ー」、「エ」は「英語ABC ー・ーーー」…って覚えるんですね(笑) ちなみに外国ではまたアルファベットの当て方が違いますのでご注意を。 SOSは、・・・ーーー・・・ ツツツ ツーツーツー ツツツ です。どこかに閉じ込められたら、中からこのリズムで叩いていれば、もしかしたら誰か気づいてくれるでしょう。。。
うーん なんだろ。便利なもの? 川流堂T. S
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「吉村昭 調査・探訪関係のエッセイ ×4冊」(文春文庫、中公文庫/吉村昭著)
これらのエッセイはここに載せるのはやめようかと思ったのですが、旅の随筆等と違ってこれらのエッセイは、吉村先生のドキュメンタリー小説や歴史小説の調査と執筆の過程を記した記録であり、作品には出ていないエピソードや裏話なども出ていたりして、歴史の情報・記録として貴重な部分があるなと思い、4冊まとめて掲載しておくことにしました。 ① 歴史の影絵 ② 戦史の証言者たち ③ 史実を追う旅 ④ 旅行鞄のなか 深海の使者、海の祭礼、ふぉん・しいほるとの娘、天狗騒乱、海軍乙事件、戦艦武蔵、赤い人、破獄、闇を割く道、陸奥爆沈、羆嵐、間宮林蔵、桜田門外の変などなど…、吉村作品がどうやって生まれたのか、どのようにして調査して記録を掘り起こし、作品にまとめたのか、これらを読むと吉村先生の呼吸を感じるといいますか、ついつい引き込まれて読み入ってしまう短編の数々。 画像の右下の「旅行鞄のなか」は、すこし旅の随筆のような趣もあります。 吉村作品の数々を読んだら、次にこれらを読むと、さらに吉村ワールドの奥深い世界に触れることができます。 おすすめです。
歴史 文春文庫、中公文庫T. S
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「クロムウェルとセントー戦車 CROMWELL and CENTAUR TANKS 」(TANK CRAFT/Dennis Oliver著)
英陸軍と海兵隊のクロムウェル戦車と、セントー戦車の解説書。戦車の解説シリーズのタンク・クラフト・シリーズからの一冊。 デジタル書籍で購入。(模型資料でデジタルはこれだけです) クロムウェルの模型を作るのに必須の資料です。 我が家のクロムウェル観測戦車もこれを参考にしました。 カラーの図が多くてとても良い資料です。 ところで、クロムウェルとセントーって何が違うの?ってところですが、日本ではタミヤのセントー火力支援型で知られていますが、ベースはクロムウェルと同じく普通の巡航戦車です。 まずクルセーダーの後継として開発されたキャバリエという巡航戦車があり、これはメーカーのナッフィールド社が自社製のリバティーエンジンに固執したため出力が足りず、また、足回りや変速機も不良で失敗作に。 そして、改善策として、スピットファイア戦闘機用のロールスロイス・マリーン・エンジンをベースにしたミーティア・エンジンを積んだクロムウェル巡航戦車でこのシリーズは完成を見ますが、その間に、大量に作られたキャバリエの活用のため、足回りと変速機だけ改良されて送り出されたのがセントーです。エンジンはそのまま出力不足のリバティのままでした。 なので、この3車種は見た目はほとんど同じで、違いはエンジンなどの中身の違いです。 いまいちのセントー巡航戦車は、ほとんどが実戦配備されず英国内での訓練用に、そして、タミヤで模型化された、英海兵隊の支援型にも改造されて活用されました。(あの95mm短砲身の火力支援型がセントー、という訳ではありません。あくまでセントー巡航戦車の派生型の一つです。) セントーって、イタリア語になるとあのチェンタウロのこと。つまりケンタウロス。ギリシャ神話の半人半獣のアレですね☝️ セントー、正しい英人の発音を聞いてみたいもんです。
戦車資料 TANK CRAFT 2020年T. S
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「ゴルゴ13」(リイド社リイドコミックス/さいとうたかをプロ作)
「用件を聞こうか…」 1巻から100巻まで…(※一部 抜け巻あり) とくに30巻までに名作多し… このアイテムでひとまずライブラリー作りは終了…。 https://muuseo.com/T.S_beer_wagons/diaries/593 (↑終了宣言↑)
劇画 リイド社 あちこち 30年以上前から…T. S
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「英本土の防衛体制 British Home Defences 1940-1945」(Osprey Fortress/Bernard Lowry著)
オスプレイシリーズはいろいろ持っていますが、この「Fortress」ってシリーズは改めて気づいたらこれだけですね。昔はこんなシリーズなかったのに…。2004年の書です。(って事は私が知らなかっただけですね…) この書は我が家に数あるオスプレイシリーズのなかでも「イチオシ」です! ダンケルクで独軍に大陸から追い出されたイギリス軍ですが、ほとんどの主要兵器を大陸に置いてきてしまったので、いよいよ迫ってくるドイツ軍に対しての英本土で備える兵器がカツカツになってしまいました。 そうした中で、イギリスは国民総出で全土に防御陣地を作り、兵役適齢の壮丁を除いた少年と、中年から高齢者までをかき集めて消防団のごとき国民総動員の「ホーム・ガード」(郷土防衛隊)を編成して防衛体制を組むのですが、この書はその解説書です。 ほのぼのとしたホームガードの解説で終わらず、この書の最後の方はドイツから飛来するⅤ1ミサイルとV2ミサイルに対する防衛体制に関する解説に移行して1945年までを語っておりまして、第2次大戦のイギリスにおける本土防衛体制を最初から最後まで網羅する、なかなか興味深い一冊だと思います。 ホームガードについては映画「ウイスキーと花嫁」のなかで良く描かれています。おすすめ映画☝️
英軍 OspreyT. S
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「砂漠の鼠 北アフリカの英第8軍 Desert Rats British 8th Army in North Africa 1941-1943」(Osprey Baattle Orders/Tim Moreman著)
オスプレイ・シリーズから、第二次大戦の北アフリカ戦線で、最終的にモンゴメリー将軍に率いられた「砂漠のネズミ 第8軍」の解説書です。 北アフリカの戦いは1940年から始まっていますが、英軍では北アフリカで1941年に第8軍が編成され、クルセイダー作戦から参戦、その後はトブルクをめぐる戦いや、エル・アラメインの戦いなどに参戦、1943年のチュニジアの戦いで北アフリカでの戦いは終わります。 この書は1941年から1943年なので、その間の記録をまとめた本なのですが、薄めの本に編成、戦歴、各作戦についてうまいことポイントがまとめられており、興味深い写真も多くてオススメです。 2025.1.31現在、まだ数年放置で製作中の1/35 イタレリのクルセーダー戦車の参考にもしています。
英軍 OspreyT. S
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「第1次世界大戦の塹壕戦(その1) World War 1 Trench Warfare (1)」(Osprey Elite/Dr. Stephen Bull著)
オスプレイのEliteシリーズ。 第一次世界大戦時のフランス、ベルギー戦線における「塹壕戦」の解説書です。 この書は(その1)で、年代が「1914年~1916年」で、なんで1916年で区切っているかと言いますと、1916年の半ば以降、新兵器の「戦車」(タンク)が登場するんです。 ですので、この書は最終的に膠着状態に陥った塹壕戦の前半の時代を対象としています。 仏軍、英軍、独軍の塹壕戦の様相、装備、兵器、陣地等について解説されています。 第一次大戦期の英兵フィギュアを作るときに参考資料として買ったモノです。 …実は Vol.2 を持っていません。(ということに今気づきましたw)Vol.2も買わなきゃ!
戦史 OspreyT. S
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「アメリカ彦蔵」(新潮文庫/吉村昭著)
嘉永年間に嵐で漂流し、アメリカ船に助けられ、アメリカで生活するうちに洗礼を受けて帰化した彦蔵。のちに通訳として幕末の日本に帰国して外交にかかわる、彼の数奇な一生を描いた作品。 吉村先生お得意のジャンルの一つ、「幕末通訳モノ」の一冊です。 平成11年の発表作。 去年、青山墓地の彦蔵の墓に詣でました。 https://muuseo.com/T.S_beer_wagons/diaries/401
ドキュメンタリー小説 新潮文庫T. S
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「大黒屋光太夫 上・下」(新潮文庫/吉村昭著)
江戸中期の天明2年(1782年)、沖船頭・大黒屋光太夫の指揮する回船は伊勢を出帆、太平洋で嵐にあってロシア国、カムチャッカに漂着する。 そして、紆余曲折を経て帝都サンクト・ペテルスブルグにて女帝エカテリーナに謁見、ロシアの使節ラクスマンに同行して帰国。この光太夫の漂流譚を最新の調査結果に基づいて書いた作品。 吉村昭先生晩年の平成15年の発表作。 漂流記小説の最高峰とも評される名作です。
歴史小説 新潮文庫T. S
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「海の祭礼」(文春文庫/吉村昭著)
吉村先生お得意のジャンルの一つ、幕末通訳モノの一冊。 黒船来航より5年前に、意図的に日本に漂着したアメリカ人(※父はスコットランド人、母はネイティブアメリカンのチヌーク族)、ラナルド・マクドナルド。 当時、ネイティブ・アメリカンの祖先が日本人という説があり、それを信じたマクドナルドは日本に憧れを抱き、いろいろな経緯で「日本に行きたい」という思いを抱くようになり、1848年、捕鯨船の船員になって日本沿岸に近づき、船長にお願いしてボートをもらい単独で日本に辿り着く…。 彼が日本にとって「初めての英語教師」となり、その後の日本の通詞の英語力が発展、その中でも一番弟子であった森山栄之助は、後に外交の最前線で活躍する。 ラナルド・マクドナルドと森山栄之助の物語。 私も仕事で英語を使いますが、このような語学の先人たちがいて今があるのか…、と尊敬の念を抱き、これらの吉村先生の幕末の通詞モノは好きです。愛読書。
ドキュメンタリー小説 文春文庫T. S
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「黒船」(中公文庫/吉村昭著)
吉村先生お得意のジャンルの一つ、幕末通訳モノの一冊。 ペリー来航時に英語の通訳として腕を振るった幕府の通詞、堀達之介の物語。 後に思いがけない罪で投獄されるも、釈放後は日本で初めての英語の辞書を制作。 成功の裏で実は影の多い彼の悲哀に満ちた人生を描く一冊。 こういう幕末の通詞の努力には本当に敬意を抱きます。 平成3年の作品。
ドキュメンタリー小説 中公文庫T. S
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「要塞用特殊火砲操法」(川流堂)
国立国会図書館で複写を入手。 明治40年の陸軍の教範で、要塞砲兵向けに要塞用の各種の火砲の操作方法を教えるための教科書です。 これを読んでおけば、下記のいろいろな火砲の撃ち方が分かります。 クルップ式15および12cm榴弾砲 12および9㎝カノン砲 9センチ臼砲 31年式速射野砲 31年式速射山砲 7㎝野砲 7㎝山砲 27㎝カノン砲 9㎝速射カノン砲 24㎝臼砲 マキシム式機関砲 …マキシム。 日本軍のはホチキス式機関砲ですから、マキシムは旅順でロシア軍から大量に分捕ったものでしょうか。 この教本で扱い方はマスターできます☝️
陸軍教本 川流堂 国立国会図書館T. S
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「要塞砲兵照準教範」(川流堂)
国立国会図書館で複写を入手。 明治23年の要塞砲兵向けの教科書で、要塞の火砲の照準の付け方の教本。 観測教範、射撃教範とセットです。 これで勉強しておけば各種の要塞砲を撃てます☝️
陸軍教本 川流堂 国立国会図書館T. S
