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Gösser Bier #2 ( Marklin / HO )
これはビール貨車らしくて良いデザインの1両ですね! オーストリア、レオーベン(Leoben)市のゲサー醸造所のブランド、「ゲサー・ビール」(Gösser Bier)です。 ゲサー醸造所は、オランダのハイネケングループの傘下にあるオーストリア「ブラウ・ユニオン」社の主力工場で、オーストリアでも最大規模を誇ります。 この地区では1459年に地元のゲス修道院でビール作りが始められたという記録があり、企業としての醸造が始められたのは1860年から。そしてその後に拡大を続け現在に至ります。 同社のスローガンは「Gut. Besser. Gösser.」(いいね。よりいいね。ゲサー!)です。(※真ん中のベッサーとゲサーの韻を踏んでるわけですね) さて、ビール貨車は1台目とデザイン違いです。 どちらも西ドイツ時代のものですが、こちらはベンチレーターが左千鳥、#1のほうは右千鳥…、いつかこの謎を解明せねば。(と思って最近記録するようになりました。)
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Puntigamer ( Märklin / HO )
オーストリアのビール、プンティガム醸造所(Brauerei Puntigam)のビール、ブンティゲイマー(Puntigamer)ビールです。 オーストリア南東部、スティリア州の州都、グラーツ市は同国第二の都市、このグラーツ市のプンティが無地区にある醸造所、そして、オーストリアでも最も古い醸造所の一つとして知られています。 グラーツ市…、グラーツといえば、フォーサイスの「オデッサ・ファイル」を想起しますね。エドゥアルド・ロシュマンの故郷…。 しかしこのプンティゲイマー、、、日本人からするとなんか変チクリンな名前に感じますが、同国内では有名なビールなんでしょうね。 起源は1478年、1838年には正式な会社組織としての活動を始め、2度の大戦では爆撃により破壊されるなど被害もありましたが、戦後に再建、現在に至ります。2003年からはハイネケングループの一員となったBrau Union Österreich AGの傘下です。 模型はドイツメルクリン社製の3両セット、なんと3,000円のお得プライス✌️ その他沢山の貨車とまとめ買いにて安く入手できました。 しかしえらくシンプルなデザインですよね、これ(笑) 屋根上のベンチレーターは左千鳥配置、床下の生産国表記はWとG部分の空白ありです。
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ジン貨車「SCHINKEN HÄGER」 ( Märklin / HO )
シンケンヘイガー(SCHINKEN HÄGER)、ドイツのジンです。 なので、ビール貨車ではなく「ジン貨車」ですw ヴェストファーレン州のシュタインハーゲン地方の特産のジンを「シュタインヘーガー」と呼びますが、この「SCHINKEN HÄGER」(シンケンヘイガー)もそのうちの1つのブランドです。 「シンケン」(Schinken)とはドイツ語で「ハム」のこと。 ハムをツマミにしながら飲むのがベストなジンです、ということで、このネーミングなのだそうで、お酒のラベルもこの貨車のデザインでも、大きなハムの肉塊が描かれていますね。 ドイツ、メルクリン社製のHOゲージ貨車、同社標準の2軸の冷蔵貨車ですが、Made in Western Germany(ロゴ、国名表記にスペースあり)のドイツ統合前のもの。 屋根上のベンチレーターは左千鳥です。
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Palm Bräu ( Märklin / HO )
Palm Bräu(パルム醸造所)、正式な会社名はPalmbräu Eppingen GmbH & Co.KGと言い、ドイツ、バーデン・ヴュルテンベルク州、ハイルブロン地区のエッピンゲン市にある醸造所です。 1835年にヤコブ・ゾーン(1812-1882)によって設立、その息子のフランツ・ゾーン(1839-1917)の下で会社は拡大、醸造所と共に旅館も経営していたそうですが、その頃、イタリアからヤシの木を持ってきてその旅館を飾ったことが「パルムブロイ」(ヤシの木 醸造所)という名前の由来だとか。 2度の大戦を乗り切り、戦後も家族経営で順調に成長を続け、1970年台あたりがピークだったようです。 そしてその後、徐々に販売は振るわなくなり2002年に経営破綻をし、経営はプランクシュタット市のウェルデブロイ(Weldebräu)社が引き継いでブランドとしては生き残りますが、2008年に従業員の大幅な解雇を行い、2020年に破産手続きの清算を終了しました。 破産の手続きの中でパルムブロイというブランドは設備ごと他社が引き継ぎ、現在も生産はされているようです。 さて、模型はメルクリンの標準タイプの2軸冷蔵貨車のHO模型です。屋根のベンチレーターは左千鳥配置。 Made in Westgermany、ドイツ統合前の時代の製品です。
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Würzburger Hofbräu #2 ( Märklin / HO )
「ヴュルツブルガー・ホフブロイ」(Würzburger Hofbräu) このビール貨車、側面のデザインの下部に「Jubijäumsausgabe. 150 Jahre Deutsche Eisenbahn. 1835 - 1985」(アニバーサリーエディション。 ドイツ鉄道150 年周年)とあるので、どうやら1985年の「ドイツ鉄道誕生150周年記念」の模型のようですね。 メルクリンの標準タイプの2軸冷蔵貨車のHO模型です。 上記の情報から、1985年の商品なのが分かります。 そして、Würzburger Hofbräuのロゴの下に「DAS GUTE BEWAHRT. Seit 1643.」(良い保存状態=良い品質、の意味でしょう/創業1643年)とキャッチコピーが書いてあります。 Made in Westgermany、屋根上のベンチレーターは右千鳥配置ですね。(※これ、以前にseiji0214さんにご指摘頂き気付きましたが、時期により右千鳥と左千鳥配置と、配置が違うのが有ります。そろそろこの謎を解明したいと思います☝️) ドイツ南部バイエルン州、その州の北西部に位置するウンターフランケン行政管区の都市がヴュルツブルグ、その町にある醸造所がこの「ヴュルツブルガー・ホフブロイ」(Würzburger Hofbräu)なのです。 さて、この醸造所のあるヴュルツブルグ市、地勢的には市の南西側はバーデン=ヴュルテンベルク州に接し、西はヘッセン州と接し、北はテューリンゲン州と接し、東側は同じくバイエルン州のオーバーフランケン郡と、南東側はミッテルフランケン郡と境を接し、ウンターフランケンを貫いてマイン川が流れており、その流域の人々はその土地を「マインフランケン」と呼ばれるそうです。 そのヴュルツブルグにある「唯一の醸造所」がこちら、ヴュルツブルガー・ホフブロイなのです。 フランコニアの司教ヨハン・フィリップ・フォン・シェーンボルンによって1643年に設立された醸造所で、ヴュルツブルクには多くのスウェーデン人兵士がいたそうで、彼らが飲むアルコールの需要が相当なものだったそうで、そのため、ヨハン・フィリップ・フォン・シェーンボルン司教がこの醸造所を設立したのが起源です。 その後も醸造所の経営はうまくいき、彼の後継の司教たちによっても支えられ現在まで受け継がれてきました。この醸造所の創業者を記念し、醸造所の星形のロゴの中心に市況の冠が描かれているのです。(※醸造所のスローガンは「幸運な星の下で楽しむ」とされています。) 19世紀、この醸造所も国際的に活躍する企業として発展し、ドイツより1887年に米国向けの最初のビール輸出がされた際にその1つとして輸出され、2度の大戦を経て、 1990年台以降には設備の近代化も行われ、米国、イタリア、中国など世界中に輸出されているそうです。 そして、業界の再編で現在はクルムバッハ醸造所の傘下にあり存続しています。
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FAUST ( Märklin / HO )
皆さん、私が“ビール貨車の人”だと忘れてたんじゃないですか?笑 ということで、当ミュージアムの記念すべき総合500アイテム目はコチラです㊗️🎉 ドイツ南部のバイエルン州、その北西端に位置するミルテンベルグ市。その中心はヴュルツブルクにあり、市の北側はテューリンゲン州と、南西側はバーデン=ヴュルテンベルク州と、西側はヘッセン州と接しています。 このミルテンベルグ市にあるのが「ファウスト醸造所」(Bräuhaus Faust KG)です。ミルテンベルクの旧市街の一部である歴史的なブラッククォーターにあります。 この醸造所の歴史は古く、1654年にリエージュ地方(現在のベルギー)出身のVon K. F. Mathieu Servantaine(セルヴァンタイン)氏によって設立されました。 当初は「Löwenbrauerei Miltenberg」(ミルテンベルグのライオン醸造所)と呼ばれていたようで、いまでも醸造所の壁には樽に足をかけた獅子の絵が描かれています。 その後、1825年にG. A. Krug(クリュグ)氏がファウスト醸造所を引き継ぎますが、実は、このクリュグ氏の息子が1849年にアメリカで設立したのがミルウォーキーの「シュリッツ醸造会社」、昨日登録したアメリカ型のビール貨車のアレです。(https://muuseo.com/miniature-models-bottles/items/475) クリュグ氏は、のちに息子のもとに移住することを決意し1850年にミルウォーキーに移住しています。ビールは世界中で繋がっていますね。なんて奥深いビール貨車の世界! クリュグ氏が去ったのち、1895年、醸造責任者だったヨハン・アダルバート・ファウスト氏が醸造所の唯一の所有者になり、二つの大戦を経て存続したファウスト醸造所は、1993年に社名をLöwenbrauerei Miltenbergから現在の「Bräuhaus Faust」に改名され、2020年以降は、ファウスト家の第4世代にあたるヨハネス・ファウスト氏が経営にあたっているそうです。
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Zipf-Bräu ( Märklin / HO )
ジフ・ブロイ、、、 ちょっと調べるのに苦戦したビール貨車です。 側面にBraurei Märzerei(メルツェライ醸造所…かと)と買いてあるので、最初はそれが名前かと思いきや、、、そうではない…。 その下の Tauberbischofsheim という長いやつ、それならこれがビール名かと思ったら、、、コッチはなんとこういう地名でした。 タウベルビスショフスハイム…、ドイツ、バーデン ヴュルテンベルク州のフランケン地方北東部にある町の名前、、、なんて長いの(笑) となると…、右のデザインの中に書いてあるはず。 よーく見たら、エンブレムの下に「ZIPF BRAU Pils」(ジフ・ブロイ)、つまりZIPF醸造所のピルスナーの貨車でした。 では最初に戻りますが、Braurei Märzereiのところ、よーく見たら、この二つの単語の間に「・」がありまして「Braurei・Märzerei」と。つまり、「醸造工場と製麦工場です」と「麦芽も自前で作ってるんだぞー」と自慢していたわけです。 やっと解明…😌ホッ さて、このジフ醸造所、もともとは、1734年に近くのゲルラクスハイムという町にあった醸造所を、ハインリヒ・ジフ(1874-1946)という人物が1902年に購入、ジフ醸造所として運営していたものを、途中の幾たびかの経営危機と再建を経て、1930年にこのタウベルビスショフシェイムの町に移転、その後の経営の基盤を確立したのです。 その後は、町の紋章をラベルに描くなど地元密着で発展し、WW2の厳しい時代も陸軍のお抱え業社として生き残り(醸造所から東部戦線のスモレンスクまで配達便があったそうで)、戦後の苦しい時期を経て経営を続けるものの、1970年台からソフトドリンク部門(レモネードを作っていたそうで)が不振となり経営を圧迫、1980年代についに醸造会社としての歴史に幕を閉じたのでした。(1990年代前半には醸造工場の施設の全てを取り壊し、再開発地区に指定されています。)
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JEVER #4 ( Märklin / HO )
ドイツ北西部、北は北海に面し、西側はオランダと接するニーダー・ザクセン州(州都:ハノーヴァー)、その海沿いの町、フリースラントのビールが、この「JEVER」(イェーファー)です。 ホップのしっかり効いた苦味の効いたすっきりしたピルスナーで、冷やして飲めば暑い夏に苦味がピッタリ、美味しいんです、私は結構好きでたまに飲みたくなり夏にときどき買って来ます。 モデルはメルクリンの標準の冷蔵ビール貨車、イェーファーらしい深緑の品のいいデザイン、いわゆる「ビール貨車らしさ」満点のビール貨車です。
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Thier #2 ( Märklin / HO )
「THEIR」(ティエール)醸造所、ドルトムントにあるビール醸造所になります。 ドルトムント市はドイツ中西部、フランスと国境を接するノルトライン=ヴェストファーレン州の都市。 このノルトライン=ヴェストファーレン州ですが、州都はデュッセルドルフ、ドイツの工業地帯ルール地方も有し、ドルトムント市をはじめ、ケルン、エッセンなど有名な都市を抱え、かつて西ドイツの首都であったボンも同州内にあります。 こちらのビール、日本では全く知られておらず(と思う)、世界の名酒辞典にも出ていないのでwikiのドイツ語版で調べてみると、ティエール醸造所は1854年創業、THIERというのは創業者のうちの一人の名前だそうです。 模型はメルクリンの標準的なビール貨車モデル、THIERブランドのピルスナー・ビールの広告貨車になっています。
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ジュース貨車「Canada Dry Ginger Ale」( Athern / HO )
これ良くないですか?笑 ビール貨車との抱き合わせで購入しちゃったんですが、見れば見るほどヨイ感じで、実は結構気に入ってます✌️ カナダ・ドライのジンジャエールの広告貨車ですが、「ジンジャエールのシャンパン」というのがキャッチコピーだったんですね。 ちゃんと鑑定すればメーカー分かるんですが他のアメリカ型をしまっちゃっておりすぐに比較検証ができないので、そのうち確認します。たぶんアサーンではないかと思います。 →という事で確認しまして、アサーンでした。 しかもケーディー・カプラーです✌️ いいなコレ。
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Shlitz Beer #1 ( Athern / HO )
米国ウィスコンシン州ミルウォーキーは古くからアメリカのビール醸造の中心地として知られ、数多くのビール製造会社が存在していました。そのうちの一つ、かつては「バドワイザー」を扱う大企業アンハイザー・ブッシュ社とトップ・シェアを争っていたのが、この「シュリッツ」(Schlitz)ビールです。 創業は1849年、ドイツ系アメリカ人のA・クリュグ氏が醸造所を立ち上げ、その後、ドイツからの移民者ヨーゼフ・シュリッツ氏が入社、後にシュリッツ氏が同社を買い取って社名を「Joseph Schlitz Brewing社」に改め、そこからシュリッツ社の発展が始まり、20世紀初頭には全米第3位の規模にまで拡大されました。 1970年代までに全米第2位の地位を保っていたものの、バドワイザー等の競合との激しい競争のなかでシュリッツは原料の質を落とすコストダウンを実施、これが凋落の引き金になったようで、以降、さらにミラー等のライトビールのブームにも押されるなど売り上げは低下、1980年代、大株主が所有株を手放し、紆余曲折の末にビール大手パブスト社の傘下となり、伝統あるシュリッツ・ブランドは缶ビールとして製造されているものの、最終的なマイナス・イメージが尾を引いて、今では「安物ビール」として市場で扱われているようです…。なんか悲しい結末ですね。 HOアメリカ型のビール貨車ですが、品がいいですね。印刷もきれいです。例によって刻印がなくてメーカーがわからなかったのですが、他車と比較して検証したところアサーン製でした。 シュリッツのロゴの下に「THE BEER THAT MADE MILWAUKEE FAMOUS」とあるのは、1871年のシカゴ大火の際、シュリッツ社が避難民に大量のビールを提供、同社のビールが各地に広まるきっかけとなったのですが、そのとき生まれたキャッチコピーが「ミルウォーキーを有名にしたビール」、このフレーズだったのです。
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WATNEYS ( LIMA / HO )
最近(※2021.3月現在)イギリスのビール貨車が無い無い言ってましたけど、、、PECOのOO9のBASSの他に、意外なところにあったのです。 ドイツからの通販でビール貨車の中古品をヒト山買ったのですが、なんとその中にあったんですw 単なるジャンク品かと思ったこの古ぼけた1両、最初はガスタンクか化学薬品のタンクか何かだと思ってジャンク箱に放り込みかけたのですが、WATNEYSって何だろう?と思って念のために調べてみたところ、なんと英国のWATNEYSというビールのタンク輸送貨車でした。 とはいえ、モデルは低品質(失礼!)で有名なイタリアのリマ製の初期製品で(最近のモノはだいぶ品質が良くなってますよ)、イギリス国鉄(BR)の無蓋車にビアタンクを3つ積んでるという「英国向け」の製品です。(でも、OOではなくHOのようですね) カプラーが英国式です。 あるんですねー。イギリスものも。 「イギリスの鉄道模型界にビール貨車無し」という定説が少しずつ覆されつつある今日この頃でした…。(※でも「英国製」の鉄道模型では「殆ど無い」のは確かです…。) リマ製の低質モデルで状態もあまり良くありませんが「珍品認定!」で殿堂入りです(笑) さて、このワトニーズというビールですが、Watney Mannという醸造会社の製品。 同社は、1958年にWatney、Combe、Reid&Co. LtdとMann、Crossman&Paulin Ltdの4社が合併して設立されました。 後にマンチェスターのウィルソンズ、ノーザンプトンのフィップス、ハリファックスのサミュエルウェブスター&サンズ、トローブリッジのアシャーズなどの醸造所を次々に買収して拡大、しかし、1972年にホテル業のグランドメトロポリタングループに買収され、その後1979年に閉鎖されてしまい現存しません。 ワトニーズは「レッド・バレル」という商品が売れ筋でしたが、製造元の閉鎖後もブランド名は他社に引き継がれ、現在でも同名のビールが売られているようですね。
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