1981? Greco SE-700 Modified

0

この子は僕の手元に来た、一番新しい子です。
2021年3月末、SNSの友達の書き込みで、
「ギター貰っていただけませんか?」というものがありました。
タイムラインには5本のギターが。

ちょうどこのMuseumを作るのにギターの写真を撮影し、整理をしていた時のこと。
「そういや、メイプルネックのストラトって、持ってないよなぁ。。。」なんて思っていたところだったのです。
それほどストラトに造詣が深いわけではないのですが、知っておくに越したことはない。
5本のギターのうち2本がメイプルネック指板のものだったこともあって、連絡を取ってみたのです。

するとお返事が。

どうやらその方のお友達のギタリスト様がお亡くなりになられて、奥様が遺品整理として、出来たら縁のある方にお譲りして使っていただけたら、ということだったのです。

これは困った、僕、どうもその方を直接には存じ上げてない。友達の友達、的な情報は少々あったものの。。。。

でも、手を上げてしまった以上、逆に遺品とわかったからと言って手を下げるのもおかしな話ではないだろうか。

そんな事を考えて、2本のうちの一本であるこのGrecoのストラトをお引き取りすること、となったのです。

打ち合わせが終わってからお互いの都合を合わせるのにちょっと時間が掛かってしまったのですが、4月14日に無事引き受けました。

(ここでも実は色々あったのですが、それはまた別の記事に上げようと思います)

帰宅後チェック。事前に「生前メインで使用していたので、トラブルはないかと思います。PUを交換してあるので、本来のストラトとは違う感じの音かも知れませんが。。。」というコメントを頂いていたこと、そして何枚かの写真をいただいたのですがそこからどうにも謎な部分があったので、じっくりと検品してみることに。

まずはピックガードを外してみます。ネックも外します。

。。。あぁ。。。なんということだ。。。PU部分のザグり、、、多分若い頃にご自身でやられたのでしょう、結構な粗さです。。。

おまけにどうも、その加工のせいでしょう、Bodyにも割れが広がっています。。。これはそう長く持たない個体です。

PUの元々のキャビティーの形状を見ていると、(おそらくですが)マツモク製のものではないかと思われます。
当時のGrecoは1980年頃までフジゲンとマツモク、両方で作られていたらしいのですが、マツモク製はキャビティーが(比較的)丸く
開けられている、と聞いたことがありまして。とはいえ比較対照したことがありません、ご存知の方、ご教授お願いします。

製作年、および製作会社がわからない原因の一つに、ネックプレートの変更があります。

本来ならラージヘッドのストラトは3点止めのネックプレートを使用しているはず。そしてオリジナルはそこに何らかの刻印があるはず、なのですが、この個体はなぜか四角い4点止めの物を使用しています。おまけに正方形ではなく、妙に長方形です。

ネックプレートを外すと。。。あぁ。。。

本来3点止めのネックプレートとネジ穴だったものを、無理やり4点止めに改造してあります。。。ネックの仕込み角を稼ぐためにピックが一枚、シム代わりに挟んでありました。。。

Head Logoの「SUPER REAL」から、1981年(もしくは1980年末?)辺り以降の SE-700の仕様であることは間違いないです。

そして他のお話も奥様から伺っていたのですが、その頃には機材を色々集めて積極的にライブされていたらしい。

おそらく初めて手にした本格的なギター、僕も経験ありますが、色々試したかったのだと思います。
彼のギタリストとしての人生が詰まったギター。。。
多少のModifyは勘弁してもらうけど、基本的にはあまりここから変えないでおこうかな、と思っています。

現状この改造具合を見ていると、やはりRotchie Blackmoreは大好きだったのではないかと。
(それゆえのQuater Pounder PUでしょう)。
そして Ritchieの愛機を調べてみると、彼の初期のサブギターにサンバーストでメイプルネック、しかも珍しい4点留めネックの仕様があるようです。
きっと彼はこれを目指してこのギターを改造し、そして年をとり、あまりに直球なコピーに気恥ずかしさもちょっと感じてピックガードを変えたのではないかな、と思ったのです。

で、僕としてはこれからはピックガードを白に戻して、DuncanのPUはカバーが付かないので残念ながらそのまま残して(RitchieはPU、白ピックガードに白PUなのです、当時は)。故人の意思を継いで行こうと思います。どうせなら彼が一番やりたかった形にしてあげようかな、と。

そうそう、音の方はPUのパワー感が半端ないのでボディ割れによるサスティーンの減少もそれほど気にならないです。ボディの共振は抑えられてしまってはいますが、仕方ないでしょう。
普通にハムバッキングのPU並みの出力って感じで、Hard Rockin'な音楽にはベストなGuitarです。

ペグがGOTOH製のロッキングシステムに交換されていて、慣れないとちょっと弦が張りにくいです。
アームも独特な形のが付いていて、これはかなり慣れないと使いづらいなぁ。。。ここも変えるべきか、ちょっと思案しないとですね。Ritchieが当時どうしてたか。。。多分極太アーム使ってたんだとは思うのですが、この個体のはそれほど太くはないです。

ナットがちょっと6弦側が落ちやすいのも直さないとなぁ。まだまだ細かなところのセッテイングが楽しそうですね(笑)。

Default
  • File

    パプリカ

    2021/05/19 - 編集済み

    こんにちは。1本のギターで、オーナーだった方の音楽人生が想像できるなんて、なんだか素敵なお話だなと思いながら読ませていただきました。そこまで考えを巡らせられる Kei Maeda さんもすごいです。琵琶湖かな?との写真もいいですね。

    返信する
    • File

      Kei Maeda

      2021/05/20

      パプリカさま>いつも読んで頂きありがとうございます。
      楽器関係というものは新品よりもむしろ中古流通の方が多いのではないかと思うのですが、それ故にこうした収集品対象の中では、年月を過ごした楽器というものは前のオーナーさんの「残り香」を強く残しているものが多いのではないかと思われます。そう、例えるなら中古のお家から感じる、前の人の残り香に近いかもしれません。
      傷や汚れに始まって交換された部品や付属品など、そんな部分にすら歴史を感じます。

      これまでの展示については一度に撮影したので背景を統一出来たのですが、さすがに時期が違ってしまってそれは不可能になったので「ギターと花」という括りで撮影したのが今回の写真です。ご明察、背景は琵琶湖なのですよ♪

      返信する
    • File

      パプリカ

      2021/06/02 - 編集済み

      「中古のお家から感じる、前の人の残り香」なるほど!そうなんですね!まさに今、ここは前子供部屋だったなとか感じて生活していますw。新しいこと教えてもらえるって楽しいです!ありがとうございます。琵琶湖、ふるさとです♪うれしいです。

      返信する