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1981 Marshall JMP 2204 Master Model 50w Mk2. Lead
Greco SE-700 Modifiedを引き取ることになってお宅へお伺いした際、 「。。。実は、アンプもあるんですよ。。。捨てようと思っているのですが、もし貰って頂けるなら是非に。。。」 と切り出されて、「へ?アンプ?なんですか?」と尋ねる私。 「Marshallなんですよ。」 うーわー、まさかスタックとちゃうやろうなぁ?そんなん置く場所ないし、でも困ってらっしゃるみたいだし。。。うーん。 「とりあえず、見せてもらえますか?スタックなんですか?」 「はい、とても大きなヤツです。。。」 。。。スタックだよ、うーわー。。。 で、ご対面。。。 てっきりDSLとか、旧くてもJCM800までだろうと思っていたら、まさかのJMPシリーズ? ビニールカバーをちょっとだけめくると(ちゃんと見られる場所がなかった)パネル幅がちょっと狭い感じ。 現場では確認できなかったけど、そしたら'70年代後半のモデルだろうか。ローズモーリス時代の製品、だろうなぁ。 「これ、棄てはるんですか?うわー。。。それは勿体無い、売らはったら良いのに!」 「いや、もうかなり長い間鳴らしてないし、鳴るかどうかもわからないのですよ。。。。売る段になって修理とかの費用も掛けられないし。ですからあくまでも粗大ごみ的に引き取って頂ければ。。。」 「っていうか、スピーカー/キャビネットもありますやん?これは?」 「これももう、捨てるしか。。。」 こんなところで「野良Marshall」を生み出すわけにはいかない。置く場所?修理?あかんかったらその時はその時。 「はい、わかりました。でも今日一気にお引き取りという訳にはいかないので(車に載り切らない)、とりあえず今日の所はヘッドだけ持ち帰ります。後日改めて、キャビネットはお引き取りにお伺いする、ということで如何でしょうか?」 「はい、よろしくお願いします」 ってなわけで、とりあえずヘッドだけまずは持ち帰り。 帰宅後翌日、まず写真を撮影、シリアルNo.などを確認。 (掃除前なのでホコリや蜘蛛の巣がそのままの写真を使ってます。汚くてすいません、でもリアルでしょ?) SerialはLだったので、1981年製と判断。 でも裏書の貼り付け書類には「NIPPON GAKKI」とある。JCM800の頃にはYAMAHA Co.Ltd.のはずなので、本当にJMPシリーズの最終ロットなのかなぁ、と推測。モデル名などは消えていて判断不可能。でもまぁ多分間違いなく50Wの2204、でしょう。 (NIPPON GAKKIの裏書の下に書いてある文字が判断つかなかったのですが、おそらくはこう書いてあるのでしょう。) 「Master Model 50W Mk2 Lead」 キャビネットがないので鳴るかどうかは全く不明だけれど、とりあえず分解して真空管の状態を確認。 ヘッド内部の埃を綺麗に取って、とりあえず電源を入れてみると真空管にはちゃんと火が入っている様子。 電源系はとりあえず問題なさそう。。。 キャビネットを引き取りに伺うまでに2週間以上あったので、その間にヘッド周りのお掃除。 とにかくタバコ臭が酷いので、何度もこまめに拭き掃除。 (持って帰る間、他の機材の匂いも含めて車の中はものすごい事になってた。。。) そして再びお伺いして、キャビネットを引き取る際にふと 「あれ?スピーカーコードって、付いてます?」 「。。。。????」 はい、スピーカーコード、ありませんでした(爆笑)。 仕方ないのでこれは新品を発注。 そして帰宅後、またもやお掃除お掃除。ヘッドもキャビもロゴが大分とヤレてたり欠けてたりするので、これは付け替えてやりたいなぁ。。。 そしてケーブル到着。 結線し、ドキドキしながら電源、スタンバイ、とスイッチを入れる。。。。 おぉ!鳴ってる! 真空管のへたりとかはちょっとはっきりしないけれど(普段からMarshall使ってないのでよくわかってない)、普通に綺麗に鳴ります! マスターボリュームとゲインのところにそれなりのガリは出ましたが、何度か操作しているうちに消えてきました。 トーンノブ周りからな異音なし。 アイドリング時にも大きなノイズは聞こえてきません。 マスターボリュームである程度絞って(でないとさすがに迷惑w)鳴らしても、結構なハリとトレブル感です。 1981年、というのは僕にとってとても意味のある年代です。 16歳の春に初めてTokai LS120Vを手に入れた年であり、そこから本格的にエレキギターを始めることになったあの年。 聞けば前オーナーさんはこれを新品で購入、ずっと使い続けてこられたのだそう。 ワンオーナーの Marshall JMP 50W、40年の時を超えて僕の元にやってきました。 この後プロのメンテナンスを受けさせて、使い続けてやろうと思っています。
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1981? Greco SE-700 Modified
この子は僕の手元に来た、一番新しい子です。 2021年3月末、SNSの友達の書き込みで、 「ギター貰っていただけませんか?」というものがありました。 タイムラインには5本のギターが。 ちょうどこのMuseumを作るのにギターの写真を撮影し、整理をしていた時のこと。 「そういや、メイプルネックのストラトって、持ってないよなぁ。。。」なんて思っていたところだったのです。 それほどストラトに造詣が深いわけではないのですが、知っておくに越したことはない。 5本のギターのうち2本がメイプルネック指板のものだったこともあって、連絡を取ってみたのです。 するとお返事が。 どうやらその方のお友達のギタリスト様がお亡くなりになられて、奥様が遺品整理として、出来たら縁のある方にお譲りして使っていただけたら、ということだったのです。 これは困った、僕、どうもその方を直接には存じ上げてない。友達の友達、的な情報は少々あったものの。。。。 でも、手を上げてしまった以上、逆に遺品とわかったからと言って手を下げるのもおかしな話ではないだろうか。 そんな事を考えて、2本のうちの一本であるこのGrecoのストラトをお引き取りすること、となったのです。 打ち合わせが終わってからお互いの都合を合わせるのにちょっと時間が掛かってしまったのですが、4月14日に無事引き受けました。 (ここでも実は色々あったのですが、それはまた別の記事に上げようと思います) 帰宅後チェック。事前に「生前メインで使用していたので、トラブルはないかと思います。PUを交換してあるので、本来のストラトとは違う感じの音かも知れませんが。。。」というコメントを頂いていたこと、そして何枚かの写真をいただいたのですがそこからどうにも謎な部分があったので、じっくりと検品してみることに。 まずはピックガードを外してみます。ネックも外します。 。。。あぁ。。。なんということだ。。。PU部分のザグり、、、多分若い頃にご自身でやられたのでしょう、結構な粗さです。。。 おまけにどうも、その加工のせいでしょう、Bodyにも割れが広がっています。。。これはそう長く持たない個体です。 PUの元々のキャビティーの形状を見ていると、(おそらくですが)マツモク製のものではないかと思われます。 当時のGrecoは1980年頃までフジゲンとマツモク、両方で作られていたらしいのですが、マツモク製はキャビティーが(比較的)丸く 開けられている、と聞いたことがありまして。とはいえ比較対照したことがありません、ご存知の方、ご教授お願いします。 製作年、および製作会社がわからない原因の一つに、ネックプレートの変更があります。 本来ならラージヘッドのストラトは3点止めのネックプレートを使用しているはず。そしてオリジナルはそこに何らかの刻印があるはず、なのですが、この個体はなぜか四角い4点止めの物を使用しています。おまけに正方形ではなく、妙に長方形です。 ネックプレートを外すと。。。あぁ。。。 本来3点止めのネックプレートとネジ穴だったものを、無理やり4点止めに改造してあります。。。ネックの仕込み角を稼ぐためにピックが一枚、シム代わりに挟んでありました。。。 Head Logoの「SUPER REAL」から、1981年(もしくは1980年末?)辺り以降の SE-700の仕様であることは間違いないです。 そして他のお話も奥様から伺っていたのですが、その頃には機材を色々集めて積極的にライブされていたらしい。 おそらく初めて手にした本格的なギター、僕も経験ありますが、色々試したかったのだと思います。 彼のギタリストとしての人生が詰まったギター。。。 多少のModifyは勘弁してもらうけど、基本的にはあまりここから変えないでおこうかな、と思っています。 現状この改造具合を見ていると、やはりRotchie Blackmoreは大好きだったのではないかと。 (それゆえのQuater Pounder PUでしょう)。 そして Ritchieの愛機を調べてみると、彼の初期のサブギターにサンバーストでメイプルネック、しかも珍しい4点留めネックの仕様があるようです。 きっと彼はこれを目指してこのギターを改造し、そして年をとり、あまりに直球なコピーに気恥ずかしさもちょっと感じてピックガードを変えたのではないかな、と思ったのです。 で、僕としてはこれからはピックガードを白に戻して、DuncanのPUはカバーが付かないので残念ながらそのまま残して(RitchieはPU、白ピックガードに白PUなのです、当時は)。故人の意思を継いで行こうと思います。どうせなら彼が一番やりたかった形にしてあげようかな、と。 そうそう、音の方はPUのパワー感が半端ないのでボディ割れによるサスティーンの減少もそれほど気にならないです。ボディの共振は抑えられてしまってはいますが、仕方ないでしょう。 普通にハムバッキングのPU並みの出力って感じで、Hard Rockin'な音楽にはベストなGuitarです。 ペグがGOTOH製のロッキングシステムに交換されていて、慣れないとちょっと弦が張りにくいです。 アームも独特な形のが付いていて、これはかなり慣れないと使いづらいなぁ。。。ここも変えるべきか、ちょっと思案しないとですね。Ritchieが当時どうしてたか。。。多分極太アーム使ってたんだとは思うのですが、この個体のはそれほど太くはないです。 ナットがちょっと6弦側が落ちやすいのも直さないとなぁ。まだまだ細かなところのセッテイングが楽しそうですね(笑)。
エレキギター Greco 個人間譲渡(日本)Kei Maeda
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1981 Tokai VS60 VF
1981年は、僕がエレキギターを本格的に始めた年。LS120Vを手に入れて、「エレキはもう、これで充分!アームはないけど、そんなのいらん!EVHみたいなギターが弾けると思わないし、僕はもっとシブいめの音楽をするねん!」と思っていました。そしてそれは確かにそうだったのですが、そんな僕が「ぐらっ」と来た製品が、この年、Tokaiから限定で出たのでした。 当時大流行のHeavy Metal。その時代に合わせたような、フラットトップのストラトタイプ。 おまけにTopの木目が美しい。アーム(トレモロユニット)もロック式でないのもとても好感が持てたそのギターは、Tokai VXシリーズと言いました。 当時は「エレキギターを何本も持つ」なんて贅沢は出来るはずもなく(想像すらしていなかった)、ただただ憧れのギターだったのです。 昨年のコロナ禍の夏の入りっぱなでした。 所用で友達のところに行った際、近くにあったリサイクル店を冷やかしに行きました。 「大したものはないよな。。。え?」 と見つけたのがこの個体。あのころとっても憧れたVXシリーズが、目の前にあったのです。しかも大好きなVIolin Finish! それでもそんなものを買って良いかどうか、といえば買ってたらアカン立場の現在。。。。貧乏ですからね。 うーん、うーん、と悩んでその日は引き返したのです。 。。。でもやっぱり。。。気になる。。。当時の限定ものが出てくることは滅多とありません。 しかも、それほどプレミアムがついていたわけでもなし。 「よし、明日もう一度行って、売れてたら諦めもつく。残ってたら、貯金叩いてでも買う!」 。。。果たして、このギターは僕を待っていてくれていたのでした。 購入後、友達のリペアマンのところへこのギターを持っていくと、 「あ!やっぱり買ったの、君だったか!」と笑われてしまいました(苦笑)。 僕はそのリサイクルショップの商品、彼がメンテナンスしているのを知っていたのでした(笑)。 ギターの元の状態や現在手を入れたところ、不具合のチェックを友達とやって、より完成度が上がりました。 手に入れた際には、ノブは変えられていて、PUもなんだかよく分からないものになって、エスカッションも黒になってました。 ちまちまとパーツを集めて、ここまで復元しております。あとはミニスイッチをクロームに、そして当時のトレモロユニットを手に入れたら完成(オリジナル戻し)です。 今にして思えば、この当時の東海楽器はGibsonやFenderからの圧力を受けてコピーものの製品を作り続けられない状況に陥り始めていたのでしょう。大量に仕入れた良質のギター材をどうにかして処理していかねばならなかったのだなぁ、と思うようになりました。 そこで、このVXシリーズでは、良質の木材をガンガン使って高い技術力で製品化していたのではないかなぁ、と考えています。 実際、精度は高いし塗りなんかも最高に薄くてしっかりしています。この個体もTopのBookmatchは完璧と言って良いと思えます。 2PUのモデルが欲しいなぁ、とも思ったこともありますが、1PUでこの材をじっくり愛でるのがこのギターの美味しいところではないかと今では思っています。 S/N 1019135
エレキギター TOKAI 55000円Kei Maeda
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1981 Tokai LS120V VF Love Rock ( No.1 )
初めて手にしたLes Paul Typeのギター。これ以降、この一本が僕の基準になっています。 高校の合格祝いやら貯金やらで「Les Paulを買うぞ!」と意気込んで楽器店に赴いた僕。 当時、GibsonのLes Paul Standardを買おうとしていたのです。 ところが、やっぱり、高い。。。。 楽器店のお兄さんに「無理してGibson買うことないと思うよ。このTokaiってブランドのは今、本当に人気あるし良く出来ていると思うよ、これで満足出来なくなったら、その時にGibson買えば良いのだから。後々絶対後悔しないから!」と諭されて、TokaiのLSシリーズを手にすることにしたのです。結果、彼の言っていたことは間違いではなかった、と思うようになったのです。 いわゆる「つるし」の製品としてはその時点で一番高額だったLS120V。150から上の機種は受注生産で、発注して半年近く待たねばならなかったのでこれにしたわけです。 それまでストラトTypeを使っていたのですが、「うわー、こんな音するんだ!!」と感動したのを今でもよく覚えています。 で、高校生のこと。後の事まで考えている訳も無し(苦笑)。 いろいろと手を入れて、オリジナルではなくなってしまっています。 Tailpieceのメッキが剥がれてしまったのでアルミ製の市販部品に交換、PUも一時期Duncan SH4入れてみたり、その際にもともと付いていたDiMarzo試しに分解して壊してしまったり(アホ)。「鳴りをよくする」という触れ込みのチューンナップを施してみたり(結果、よくわからんかった。。。)。コンデンサー変えてみたり。 受験〜大学入学してしばらくは殆ど触らなくなってしまったのだけれど、大学生活が落ち着いた頃からまたちょっとづつ触るようになって、今に至ります。 ライブにも本当に良く使いました。Guitar回ししてヘッドから着地させてしまったり(良く折れなかったものだ。。。)、僕の音楽の歴史にずっと寄り添ってくれている一本です。 他のギターを手の入れるようになったのも、この子のスペアが欲しかったから、に他なりません。いろいろ手を出したけれど、結局「LSのスペアはLSでしか有り得ない」という結論までも導き出してくれた、僕の人生をメチャクチャにした一本。 この子は墓の中まで連れて行きたい気持ちでいっぱいなのですが、楽器としてそれはあまりに可哀想。死んだら誰かの手に委ねることになるとは思うのですが、それまでずっと一緒にいる、と誓っています。 S/N 1011648
エレキギター Tokai 120000円Kei Maeda