なかったことにされたデビュー盤「東京挽歌 b/w アーメン・ジロー」浅川マキ

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1967年、それまで勤めていた地方役場の国民年金窓口係から一念発起で上京、ビクターからデビューした浅川マキのファースト・シングルです。ラーメン二郎という店名はまさかこのアーメンジローから由来するのではないでしょうね、まさかね笑。
それにしても、東芝に移籍してからコンスタントにアルバムをリリースし一定のファンを獲得、新宿アングラシーンを席巻した黒衣のシンガー、以前縁のあったフォーク歌手のライブ中、「マキの話をしたら時々変なことが起こるんですが」と言った途端、店内にディスプレイしていたCDがひとりでに突然落下、「ほらね」ということで皆が怯えながら笑ったものです。うーん、さすがは「恐怖劇場アンバランス」それは無関係か笑。長電話ではイタリアの映画監督パゾリーニしか観ないという話を延々していたという浅川さん。名古屋のホテルでの急死も、近藤等則と同様の死因が推察されますがどうなんでしょうか。のちのたくさんのアルバムと違い、セッションミュージシャンに過剰アレンジで遊ばれていない分だけシンプルでいいと思うのですが、このレコードを持っていますとファンの女性がご本人に言ったところ「すぐに捨ててください」と言い放ったという逸話も。それくらい不本意だったデビュー盤なのでしょう。ご本人には。ただ、捨ててくださいっていうのもなー、いかがなものかなー、そこそこのレア盤で高い買い物だったはずなんですけれども。西独のみならず全欧最高のバンドのひとつであるカンも、末期のアルバムを自分たちの公式ディスコグラフィーから外したほど不本意な作品があったそうですが、浅川もそれと同じ扱いをこのデビュー盤に。たしかに、あの当時同じ寺山絡みのマキのシングルを買うんなら圧倒的に「カルメン」のほうですかね、仕方ないか。ジャケットの定価表記が330円の上から400円、その上にまた500円とシールを二回も上貼りされていた事実が哀しいですが。

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    犬がミケの一族

    2024/07/07 - 編集済み

    探してはいますが、持っている方初めてお会いしました。
    いいですね♪

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      揖斐是方

      2024/07/07

      コメントありがとうございます。偶然見つけたのですが、安い買い物ではなくためらいました。ただ、やはり逸話も含めて珍しいレコードなので、買ってみた次第です。

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