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角川書店 角川文庫 本陣殺人事件 第2期
昭和四十八年四月三十日 初版発行
昭和五十一年十二月十日 二十四版発行
発行所 株式会社角川書店
昭和21年(1946年)に雑誌「宝石」に連載された横溝正史の長編小説「本陣殺人事件」。
旧幕時代、岡山県で本陣を務めていた名家の末裔・一柳家で新婚の当主夫婦が惨殺された密室殺人事件を描いた、横溝正史の代表作の一つですね。そして、名探偵・金田一耕助の記念すべきデビュー作としても有名な作品でもあります。横溝正史はこの愛すべき名キャラクターを得て、純日本家屋には不向きといわれた“密室殺人”に果敢にチャレンジ、琴・日本刀・金屏風・水車などの小道具・大道具を使って、見事、純和風の美意識に彩られた密室トリックを披露しました。
本書には表題作の他に「車井戸はなぜ軋る」「黒猫亭事件」の2編も併録されていて、探偵(推理)小説の三大トリックといわれる“密室殺人” “一人二役” “顔の無い死体”がこの一冊で堪能出来ます(個人的には「犬神家の一族」のプロトタイプともいうべき「車井戸はなぜ軋る」が一番好きです)。角川文庫には昭和48年(1973年)に収録されました。
画像は昭和51年(1976年)に角川書店より刊行された「角川文庫 本陣殺人事件 第2期」です。頭部が黒猫の顔になった、一柳鈴子と思しき少女。何とも強烈なインパクトを放っている表紙画ですが、この画も長く表紙に使われましたね。「八つ墓村 第3期」や「悪魔の手毬唄 第2期」、「犬神家の一族 第3期」などと並んで角川文庫の横溝正史作品群、いわゆる“緑三〇四シリーズ”の顔ともいうべき表紙画といえるのではないでしょうか。
文庫1000万部突破記念の帯付きです。
#横溝正史 #杉本一文 #金田一耕助 #角川書店 #角川文庫 #ミステリー #小説 #装画
オマハルゲ
2022/10/17 - 編集済み「本陣~」の最初の映画化「三本指の男」ではGHQが「カタナはダメ🙅」という事で包丁になってましたね。
しかも原作とは犯人が違うという。
何気に金田一作品はそういう改変が多いです。
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dape_man
2022/10/18「本陣殺人事件」と同時期に書かれた傑作「蝶々殺人事件」も大映での映画化の際、やはりGHQ絡みの理由で「蝶々失踪事件」に改題されていますね。これについて横溝御大、毎日新聞に連載していたエッセイの中で当時のことを振り返り、「三本指の男」はわかるが「蝶々失踪事件」は意味不明ではないか、とさすがに苦笑したそうです。
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BACKDRAFT
2022/11/02 - 編集済み鈴子ちゃんは不思議なイメージというか、陰惨な作品の中で清涼感あるキャラだった気がします
幸せになってほしかった…
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dape_man
2022/11/03ATGの映画版が鈴子というキャラクターを重視した作りになっていましたが、高沢順子さんが鈴子のイメージとはちょっと違うような気がするんですよね。個人的には横溝正史シリーズ版の西崎みどりさんがピタリとハマっていたと思います。
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BACKDRAFT
2022/11/03自分もそう思います
そもそもATG版は時代設定が現代になってましたよね
金田一耕介が中尾彬とか渥美清とか、やっぱり違和感あります
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dape_man
2022/11/04あれはあれで好きなんですけどね(笑)
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