角川書店 角川文庫 悪魔の手毬唄 第1.5期

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昭和四十六年七月十日 初版発行
昭和四十八年七月十日 十版発行
発行所 株式会社角川書店

昭和32年(1957年)から昭和34年(1959年)にかけて雑誌「宝石」に連載された横溝正史の長編小説「悪魔の手毬唄」。
岡山と兵庫の県境、四方を山に囲まれた鬼首村。古い因習が色濃く残るこの村で、若い娘が相次いで殺されるという事件が起きた。最初の被害者は村の旧家・由良家の娘・泰子、次いで新興勢力・仁礼家の娘・文子が。しかもその殺人は、村に古くから伝わる手毬唄の歌詞に則って行われたものであった。事件の裏で蠢く謎の老婆の正体は?そして、23年前に起きた迷宮入り事件との関連は?謎が謎を呼ぶ連続殺人に、旧知の磯川警部の紹介で村に逗留していた名探偵・金田一耕助が挑む。
岡山と兵庫の県境にある鬼首村で起こった奇怪な連続殺人を描いた、こちらも横溝正史を代表する一作ですね。古い旧家と新興勢力の家、二つの勢力が対立している閉鎖的な寒村が舞台の、如何にも横溝的なシチュエーションの作品ですが、村に伝わる手毬唄の歌詞通りに若い娘たちが次々と殺されるという“童謡殺人”の趣向が取り入れられ、独特のサスペンスが醸成されているのが特徴です。角川文庫には昭和46年(1971年)、「八つ墓村」に続いて収録されました。
画像は昭和48年(1973年)に角川書店より刊行された「角川文庫 悪魔の手毬唄 第1.5期」です。緑色の髪と紫色の髪の二人の裸婦。この二人は腰の辺りで繋がっているように見えて、尚且つ緑色の髪の裸婦が紫色の裸婦を絞め殺そうとしているなど、インモラルな気配が横溢している表紙画ですね。小説を読んだ後にこの表紙画をもう一度見直すと、緑のほうはあの人で、紫のほうはあの人かな、なんて想像が膨らみます。なお、このバージョンは当初は背表紙が白でしたが(白背)、途中から黒(黒背)に変更されました。なので当該バージョンを“1.5期”と呼称しています。

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