メガロドンとホホジロザメの歯化石

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【推定年代】
メガロドン:新生代新第三紀中新世〜鮮新世(約2500〜400万年前)
ホホジロザメ:新生代新第三紀鮮新世(約500万年前)
【産地など】
メガロドン:アメリカ合衆国
ホホジロザメ:千葉県銚子市名洗層群

【解説】
メガロドン(Otodus megalodon,ムカシオオホホジロザメ) とホホジロザメ(Carcharodon carcharias)の歯化石。
画像一枚目の比較では成体(メガロドン)と幼体(ホホジロザメ)のような差があるが、いずれも成体のもの。
メガロドン歯化石の巨大さに霞んで見えるが、ホホジロザメの方もかなり大きい。(メガロドン:長辺125mm重量239g、ホホジロザメ最大個体:長辺35mm
。)
サイズ感は大きな差があるが、歯の形状及び歯冠のエナメル質やセレーションは酷似しており、近縁な種類である事を感じる。

メガロドンはかつてホホジロザメの祖先種(ホホジロザメ属Carcharodon)であるとされていたが、最近では否定する学説(ネズミザメ目絶滅属Otodusから枝分かれした説)が主流となっている。(しかし、この説も確定したわけではないらしい。)
また、このホホジロザメ化石も鮮新世のものなので、現生ホホジロザメとも厳密には遺伝的に隔たっていると思う。(人類も500万年前にはまだ猿人〜原人段階だった。)
メガロドンもホホジロザメも海棲哺乳類を主要な餌としており、餌の嗜好性も近いという。

20年ほど前に放映されたBBCの「古代の海へタイムスリップ(原題:Sea Monsters)」という番組で、メガロドンが取り上げられ、子供の頃の私はいたく感銘を受けていたのを記憶している。
メガロドン及びホホジロザメは、数あるサメの中でも最も格好の良いフォルムをしていると個人的に思っている。

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