ベートーヴェン ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 OP.37 A.B.ミケランジェリ Pf

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ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 作品37

pf.アルト―ロ・ベネデッティ・ミケランジェリ
指揮:カルロ=マリア・ジュリーニ
オケ:ウィーン交響楽団

第1楽章 アレグロ コンブリオ
第2楽章 ラルゴ
第3楽章 ロンド:アレグロ

このシリーズの録音はTV中継のライヴのものを第1番第5番第3番だけ発売している。後の第2番と第4番どちらもボクは大好きなのだけれど、どうもOKが出なかったんだね。
2番に関してはミケランジェリは弾かなかったのかもしれない。記録にない。多分誰かの演奏でそれ以上のものは必要がないと思っていたのかもしれない。彼はラフマニノフの第4番だけをレコードとして残したのも、完璧な2番3番のラフマニノフ自身の演奏があったからだと語っている。
そういう人なんだね。で、この曲の初演はウィーン歌劇場(当時国立ったかは知らない)で行われたそうで、ボクはこのジャケットの銅版画がてっきりそうだと思っていたんだけど、どうもそうではないらしい。シェーンブルン宮殿か?とも思ったけど、絵面的に増築したとはいえそんなに広くない。 
色々調べたけど多分、これはアウガルテン(別名オールドファヴォリータ)と呼ばれていた場所で、ウィーン市北部ドーナウ島オポルシュタットってところにあった宮殿の一部で、今は改築されていて、この部分はアウガルテン陶器工房になっているらしい。
歴史は古くてレストランに使用していた頃はモーツァルトやべートーヴェンが指揮していたこともあったそうだ。オーストリア人に聞けばわかるだろうね。形が変わってないから。

演奏は素晴らしい。いつも言ってるけど、ミケランジェリは純粋に彼のスケールを聴いているだけで凄いと思ってしまう。この演奏でもそれが十分に楽しめる。第1楽章のカデンツァはベートーヴェン自身のものを使っている。どこまで強く深く入り込んでも決して彼のピアノは鍵盤の底を叩かない。
圧倒的ですね。

ボクは彼が幾度か来日した中で最後のキャンセルされたコンサートのチケットを持ってました。彼の突然のキャンセルに招聘元は彼のピアノを差し押さえたんです。かなりのスキャンダルだった。彼は自分のピアノをはるばる船便で日本に送ってきたんですね。やる気満々だったのにね。

僕としては凄く未練が残った思い出です。

youtubeでは同じ演奏がいくつか挙げられています。CDに一番近い音源のものを選びました。無理やり1枚に2曲ぶち込んだ記念盤は音が歪んでいて残念。ライヴのビデオ付きはもう一つは全体に音域が狭い。正式な録音なのかな?と思ってしまった。

これがベスト

https://youtu.be/VuRD6-5dOYQ?si=FLiO4coglq-XU7u9

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