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- 49 シノサウロプテリクス (Sinosauropteryx) 抱卵給餌
49 シノサウロプテリクス (Sinosauropteryx) 抱卵給餌
シノサウロプテリクス SINOSAUROPTERYX
獣脚類/テタヌラ類/コエルロサウルス類/体長:1.3m/名前の意味:羽毛の生えた中国(シナ)のトカゲ
1億4,800万~1億4,100万年前/産出地:中国
アジア産の小型獣脚類。発見されたこの恐竜の化石の羽毛のようなもので体が覆われていた。原始的な羽毛という意味で、「原羽毛」と呼ばれ、小型のトカゲとして体温の維持に役立っていたのだろう。羽毛のような柔らかい組織が化石で確認できる例は極めて珍しい。
恐竜と鳥の関係については、100年以上にわたって議論が交わされてきたが、この恐竜の発見によって小型肉食恐竜も外皮状構造物(外皮の専門用語)を持っていたことが初めて確認された。
体長と比較しても64個の尾椎(びつい=尾の骨)からなる尾は、その比率で獣脚類中最長。
発見された地層は火山の噴火があったことが確認されており、恐れく大噴火によって死んだと考えられている。胃のあたりにトカゲの骨格の残っている化石も発見されており、死ぬ直前まで餌をとっていたことが想像される。腹に卵を2個抱えたままの骨格も発見されている。シノサウロプテリクスは群れで生活していたと考えられ、イラストのように餌を分け合っていた可能性もある。
作画としてはオスとメス、抱卵しているメスにオスが獲物を与えているシーンを想像したもの。カード制作後にNHKの教育テレビの「放送大学」に画像を貸し出した際には、オスとメスの違いを際立たせるため、現生の鳥類に倣ってオスの頭部の色彩をカラフルに修正した。