第一次発行 1銭 灰色/黒色のヴァラエティー(11)第2例目: 上雲形紋2つ軽彫 / 1st Issue 1 Sen - variety (11) : Second example- top two cloud ornaments

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「第一次発行 1銭 灰色/黒色のヴァラエティー(11)」で報告した、上雲形紋2つ軽彫定常変種の第2例目。

前報の印紙は証書に貼られたものであるが、こちらの第2例目は画像1枚目のとおり使用済み単片である。画像2枚目はエラー(軽彫)の説明のために、軽彫になっている上の雲形紋2つを赤実線で囲い、対照とするために(きちんと彫られた)下の雲形紋2つを赤点線で囲ってある。軽彫により、上の雲形紋様がごくごく薄れてしまっているのがわかる。

画像3枚目は、今回の印紙と前報の印紙を並べて比較したもの。左警告文の「可」の左上、外枠の角近くから伸びている線や、「處」の第1画目が不完全で、第3画目と分離しているなど、すべての特徴が一致するので、同一ポジションの印紙であることがわかる。

このことにより、この「上雲形紋2つ軽彫」は印刷時の薄れや保存時の擦れではなく、定常的に出現する定常変種であることが証明された。

なお、この印紙の左側マージンを観察すると、マージン幅が十分に広く、かつ、左側の印紙の印面が重なっていないことからシート左端の列である可能性が高く、また、印面中央付近(左警告文の崩し字「も」の左横あたり)でルーレットの段差が存在することからシート第3列目と考えられるので、ポジションはPos. 21(シート左端、上から3つ目)の可能性が高い。

* ルーレットの段差についてはLabジャーナル「手彫証券印紙ノート」のLabノート、「【手彫証券印紙】第1次発行1銭:ルーレットについて」をご参照ください(下記URL参照)

https://muuseo.com/unechan/diaries/34

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