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カンブリア紀の中では棘で武装していたZacanthoidesの仲間は、幾つか存在が知られ、その中でも本種は比較的近年に記載されています。Z.liddelliは更に2つのタイプが素人でも区別できるので、今後更に細分化される可能性もあります。本標本の様に頬棘が太めで背棘が短いか目立たない、尾棘も長くないタイプ。全体的に面長で背棘と尾棘が長めのタイプも見かけます。
オーナー
Trilobites
中国の三葉虫は未だに見たことのない種も多く、根気よく市場のウォッチを続けていると、気になる種がポツポツと登場します。 そんな種の一つ、中国雲南省の保山市 (Baoshan) のShihtian累層産の謎の三葉虫です。雲南のBaoshanといえば近年Pupiao累層の三葉虫が市場に放出されていたかと思いますが、調べる限りでは、Pupiao ≒ Shihtian累層であるように思います。調査不足なので間違っているかも知れず、差し当たり、話半分で受け取っていただけるとありがたいです。また時間がある時にでも、追って報告します。 この産地の三葉虫は面白い形態の種も多く、皆惹かれるのか微妙に競争率が高く入手に苦労します。ebayを見ていると、最近ではDionideやCyclopygeの一種、illaenusらしき種などが、市場に登場しているようですね。 本種は、長い頬棘および尾部の一対の棘をもち、更に尾部後端からも小さな棘を持つようです。目と目の間は離れており、コミカルな顔貌をしております。本体のみで5mm、尾棘含めても8mm程度と、小指の爪の先ほどの非常に小さな三葉虫なのですが、全体的に興味深いフォルムをしており、このサイズなのに存在感があります。 全然時代も産地も異なるのですが、まるで広西チワン族自治区、カンブリア紀末産のGuangxiaspis guangxiensisの幼楯体のようにも見えます。比較用に、手持ちのG. guangxiensisの画像を7枚目に掲載しておきます。 この産地の他の種含め、とても気になる種です。
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Jorfの三葉虫は種類は少ないのですが、他のモロッコ産とは明らかに違う、特徴的な姿をしているので、コレクターに人気のある産地です。このJorfのThysanopeltisは、通常のThysanopeltisに近いようで全く異なる形態をしており、専門家でなくても一目で見分けがつきます。上から見ると卵型をしていて大きく扁平であり、Thysanopeltisの最大の特徴である尾部の棘は、通常のThysanopeltisと同じように細かく棘が並んでいます。しかし、尾部の畝が高い低いと交互に細かく走っていて通常のThysanopeltisの倍くらいあります。JorfのThysanopeltisは、この標本を入手した頃は世界にも数えるほどしか無い貴重なタイプでした。Jorf産が枯渇した現在でも簡単に入手はできない事に変わりはありません。
ParaszechuanellaやAnnamitella liexiensisという属名の種類も同一の種類と考えます。見た目は特徴の無い平面的な種に見えますが、Leiostegiidae(超科)という数ある三葉虫の中で極めて特殊な分類に属します。Leiostegiidae(超科)の仲間は、カンブリア紀中期からオルドビス紀前期まで存続したグループで、IllaeninaやCorynexochinaが所属するCorynexochida(目)の属し、入手できる種類は中国産にほぼ限られると言って良いです。以前は安価で入手できる時代もありましたが、今は良質な標本を入手するのが極めて難しくなりました。 中国名:斑点四川蟲
何年も三葉虫を収集していくと、多くのコレクターはSphaerocorypheという種類を気に掛ける時期はあると思います。ただ、この1㎝程度の小さな種類は、簡単に入手できるような種類ではなく、憧れの収集対象である事が多いのでないでしょうか。それだけの存在感のある頭ボールの奇怪さは、全三葉虫の中でも際立った存在と言えます。この注目すべき頭ボールの用途は、抱卵嚢や胃など諸説ありますが、三葉虫の生態機能が集結していた頭部で重要な役割を果たしていたことは事実だと思います。Subfamily(亜科)レベルで Deiphoninaeという殿堂級の種類に近縁という所もコレクターに惹かれる要素を兼ね備えていると思います。
カリメネは、時代や産出地が違っても基本的に同じ形態ですが、この種類は一目で区別できる大きな吻を持っています。吻の使い道は謎ですが、幼体ではそれ程は発達しておらず、成体となって立派な吻となる事が知られています。本種の希少性は、幼体はまだ少しは入手可能ですが、成体の完全体は産出量が極めて少なく世界にも数えるほどしかありません。当然コレクター憧れの種類で、カリメネにこれ程の金額を出せるかと思うほどの高額種として知られます。
英国の数多いTrinucleoidea(超科)の中でも派手な種類の一つです。LonchodomasやAmpyxの様に前に突き出す長い1本の棘と同様に後方へ延びる1対の頬棘があります。この標本は、脱皮殻なのですが棘を含む頭部が分離して裏返って逆向きに保存されています。同一個体の物と思われますが、この種類の脱皮の様子が分かる貴重な資料といえます。胴体部分だけで見つかることの多い種類ですが、体節の多さも注目すべき点の一つで、胴体部だけでも本種であると分かる特徴的な姿をしています。
サハロプスは、サハラ砂漠に由来する属名を持つ、デボン紀モロッコ棘々種の一つです。Comuraにとても良く似ていますが、立体方向の棘が短く鋭いものとなっています。大きさは、近縁のComuraに比べると大型化している印象があります。均整の取れたデザインで個人的には好きな三葉虫です。産地が非常に限られていてBoulachghal(Boutchrafine)でしか確認されてこなかったこともあり(近年産出は、Jbel Oudrissでも報告がある)、簡単に入手できない種類でした。 【標本リンク】Extinctions,Inc http://www.trilobites.com/site_arc/index.cfm?action=item&prod_id=3748&
かわいらしい姿をしたロシアのRemopleurides nanusと同じRemopleuridoidea(超科)に属します。この超科に属する三葉虫は遊泳性であったと考えられ、化石化する確率が低いことから希産で知られます。本種は、Remopleuridoidea(超科)の代表種でありながら、復元図でしか見かけない三葉虫の一つであり、実物を目にできる機会は殆どないと思います。この標本は、なんと自在頬まで保存されている珍しい標本で、その皺構造までが確認できます。背後に散らばる糸鋸の刃のような生物は、Graptolites(フデイシ)の一種Leptograptus flaccidus(Hall,1865)です。この生物も古生代のみに生息していました。
かつてはプティコパリア目の頭目のような顔をしていた本種だが、いまでは未確定目に他のものといっしょに放り込まれて、もはや昔日の威光はなくなった。 とはいうものの、本種がチェコを代表する三葉虫のひとつであることに変りはない。 けっして稀少種というのではないが、りっぱな標本はやはりそれなりに貴重だ。 R・フォーティはその著「三葉虫の謎」のなかで、本種について「ミスター平均」という呼称を与えている。 三葉虫の基本的なシェイプからの「いかなる方向への誇張もいっさいない」というのだが、どうだろう。 私にはそれほどプリミティヴにはみえないし、むしろボヘミアらしい奇妙な偏向を感じてしまう。 偏向というのは、ボヘミア三葉虫がもっている、一種異様な地下世界的な風情だ。 私にはそれがなぜか鉱山のイメージと重なってくる。 そこに魅力を見出せるかどうかが、この地の三葉虫を鑑賞する際の決め手になるだろう。 全長:48mm
ktr
顔のかわいさという点では、全三葉虫のうちでも五指に入るだろう。 レドリキアやオレネルスの悪相(とあえていう)とはえらい違いだ。 しかしこんなかわいい顔をしながら、食性の面からみると捕食者すなわちプレデターだったという説がある。 顔で相手を油断させておいてガブッとやったのだろうか。 私は三葉虫にはあまり捕食などという野蛮な行為はしてほしくない。 なるべくならプランクトンあたりを餌にしていてほしい。 そうやって平和な三億年を過していたと思いたい(註)。 全長:18mm (註) 厳密には最大限に見積っても2.9億年ほどで、三億年には達していない
初期アサフスの宝庫、McKay Groupの三葉虫は、カナディアンロッキー山脈を構成するクーテネイ山脈(Kootenay Ranges)の高山より産出します。この種類は、尾部にある一対の長い棘が特徴です。尾部には、この棘以外は突起はありません。頭部にも同様の頬棘があります。写真で見るとやや派手な種類に見えますが、実物は小ささと平坦な種類なので、地味に思えます。
Odontoplleuroidea科に属する三葉虫は、オルドビス紀からシルル紀、デボン紀と長期に渡り、その姿をほとんど変えずに生存し、かつ化石は世界中で見つかります。有名なものは、モロッコ産のレオナスピスや、オクラホマ産のケトネラスピスです。Girvan産の当標本も小さいながらも頬まわりの細かな棘などその特徴は良く判ります。母岩からそのまま割って取り出したのか、一部欠けはありますが、仮に自分で採掘した際に、プレパレーションなしで化石の全容が出てくるときっとワクワクする事でしょう。
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ユタ州産はカンブリア紀が主体なのですが、Fillmore累層はオルドビス紀になります。この個体は小型なのですが、大きくなると90㎜以上ある個体もかつて産出した様です。丸みを帯びた体形に大き目な眼、とても見た目が可愛く、個人的には好きな種類です。三葉虫で一般受けする種類は少ないと思うのですが、アサフス系は何か癒される姿をしています。
三葉虫の生態を知るうえで、他の生物との共存していた事が分かる標本は貴重です。母岩の網目状の模様は、Araneograptus murrayi(HALL1865)で古生代の海では普通に棲息していたGraptolite(フデイシ)です。フデイシは古生代の示準化石でカンブリア紀から石炭紀前期に生存していた半索動物です。フデイシの網目状の美しい模様は、美術的に美しく三葉虫を引き立てていて、当時の三葉虫も柔らかく隠れやすいフデイシに身を潜めていた事が想像できます。この種類は、市場では2つの属名が混在しますが、今のところ、Symphysurus=Platypeltoidesとういう認識です。 <修正2020.6.18> 文中のAraneograptus murrayi(HALL,1865)について自己調査していたのですが、当初Bryozoa(外肛動物/コケムシ)としていたのが、フデイシ/筆石/Graptolite(半索動物門フデイシ綱)が正しいとの結論に達しました。誤記載であったことをお詫び申し上げます。
カンブリア紀北米の代表種と思われているOlenoidesですが、アジアでも産出する貴重な例です。バージェスやユタ系より古い時代に当たる為、これらのOlenoidesの先祖である可能性もあります。尾部の太く鋭い棘はOlenoidesそのものですが、ユタ産の様な派手さは、まだ見られません。中国産三葉虫において最入手困難種と言ってよい程の希少種で、凱里の重要性が国際的に認識されている現在において、中国国内から持ち出すことは不可能に近いです。 (Left side:Positive/Right side:Negative)
Damesellaなど独自の発展を遂げているかに見える、中国山東省の三葉虫ですが、アサフス目の最も初期のグループであるAnomocaroidea(超科)の仲間も登場しております。カナダのMckay Groupよりも古い時代の発生で、本種は知る限りで元祖アサフスの姿となります。大きな母岩の風合いが素晴らしく、インテリア的に映える標本です。
個人的にですが、カンブリア紀アメリカ産で最も美しい種類の一つだと思います。知名度はそれなりにあり、市場でも見かける種類ですが、棘が綺麗に長く整った標本がとても少なく感じます。通常この種類は通常2〜3cmくらいの標本が多い中、5cmを超える迫力のサイズとアリ地獄のように削り出せれている姿がインテリアに出来るくらい美しいです。この標本は、左頬棘の補修がありますが、上手く補修されています。近年、この種を含むModociaは、Ptychopariida(目)からAulacopleurida(目)へ移籍する事になり、三葉虫史上最も長く生き残るProetusの祖先という事になります。形態だけ見るとProetusの要素が全く感じられませんが、どの様な視点から移籍するのか知りたい所です。
Weeksでも入手が難しい種類ですが、注目すべきは消化管の内容物が残っていることです。本種には比較的残っている割合が高いのですが、消化管が残っていると殻の保存状態は相反して悪くなるので、両方とも良好なことも貴重です。三葉虫の体構造や食生活を知る貴重な軟体部残存化石の一つです。三葉虫の消化管は、哺乳類の様に胃や大腸など明確な区分は出来ずに、口から肛門まで直線に近い状態でつながっておりました。未発達といってよい原始的な作りとなっていました。本標本は、「The Back to the Past Museum Guide to TRILOBITES」270p PLATE67に載っている本種の代表的標本であります。Selenocoryphe platyuraとして各種図鑑にも掲載されていますが、この名称は学名ではなく、裸名(nomen nudum/分類学)であるため、新しく制定された学名にて記載し直しています。 <消化管参考>[A Guide to the Orders of Trilobites] http://www.trilobites.info/trilointernal.htm
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