- torocraft Museum
- 16F 鉄道の部屋【1/150 ショーティー編】
- 1/150ショーティー 日本国有鉄道 ED91型 試作交流電気機関車
1/150ショーティー 日本国有鉄道 ED91型 試作交流電気機関車
地方電化の“希望の星”
戦後全国の無煙化を目指した国鉄さん、戦前から採用されている直流電化方式は構造が単純で車両コストが安価なのですが送電電圧降下が激しく多くの地上設備が必要な方式で、山手線などの“大量便数/大量車両数”路線には大変有利な方式でした。
しかし逆に便数/車両数の少ないローカル線には向かず、対策として送電距離の長い交流方式を採用しようと考えます。
この場合1両の電動車のコストは上がるものの地上設備を大幅に少なく出来る利点があり、国鉄さんは地方電化の切り札と考えて開発を進めます。
現在でこそ“インバーター”等の優れた周波数制御技術で交流モーターを直に制御できるようになりましたが、当時はまだような技術は無く、車両内で交流を変換(タップ式による半波流化または整流式による直流化)しそれを制御するという、まさに車両内に変電所設備を搭載するような大変大掛かりで、かつ整流器等の大変難しい技術開発が必要な、まさに“プロジェクトX”的な内容でした。
まずその第一号機として日立製作所さんが世に送り出したのがED44型でタップ制御型で誕生、比較のために整流制御型のED45型をそれぞれ整流方式の異なる3両(-1三菱さん、-11東芝さん、-21日立さん)を製造し、東北の仙山線をベースに試験/改良を実施、後のED70/71型へと昇華していきます。
これらの機関車たちは後に改番され、ED44はED90にED45はED91へ変更されました。
こんな貴重な鉄道遺産ともいえる1両として、利府駅近所の森郷児童公園に静態保存されていたED91-11を見物後、昔買い込んでおいたマイクロエースのCタイプロコ“ED45タイプ”を思い出し発掘、手を入れてみました。でもマイクロエースさんのED91は“しっかり”1号機を再現しているので、見物してきた11号機ではなく、1号機風に作成♪
主な改造箇所は~
●ボディー
①屋根へパンタを2基搭載させるべくモールドを変更、KATO製の交流用PS16を2個取付。また交流機っぽくすべく、ジャンクの碍子類(TOMIXの583?)を取付。
②車体側面中心の窓は実車ではHゴム無なので削り取り~正面部へ省略されている手すり及びテールランプを追加しました。
●シャーシ
①デッキ部正面テールランプ、手摺部“横渡り板”は不要なので削り取り成型しました。
②デッキ下部へKATO製スノープロウを加工して追加。
●塗装
交流標準色の赤色2号/屋根黒色なのですが、この赤色2号はBトレのEF81の色に合わせ“しぶめ”に調色して塗ってます。ナンバーは自作デカールで対応って、あはは(笑)まだ貼ってませんね~(笑)
ちゃぽん
2024/07/12試験終了後2両のED91型が保存されていましたが、両車とも解体されてしまい現在はもう存在しません。確かに模型とは異なり保存/維持するのもかなり大変だとは思いますが、日本の鉄道の礎を築いた車両達だったので、本当に寂しいですね。写真は利府駅近所の森郷児童公園に静態保存されていた東芝さん製の11号機を撮影したモノですが、2021年末に解体されてしましましたね(涙)
5人がいいね!と言っています。
ちゃぽん
2024/07/12同じくJR東に本さんの新幹線総合車両センターに保存されていた日立さん製のED91-21も2019年に他の保存車両達と共に解体されてしましたね(涙) 写真はセンター公開時に撮影したモノです。
5人がいいね!と言っています。