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大晦日終夜運転のマッチラベル
大晦日おなじみの鉄道終夜運転。
果たしていつから始まったのかはよく分かりません。
個人のブログなど徘徊すると大正8年の省電とか大正12年の京阪とか諸説あるようですが、真贋は不明です。
電鉄系のマッチラベルを集中的に集めてはいるのですが、終夜運転ものはこの愛知電鉄のしかありませんでした。
終夜運転でなく徹夜運転と記されてますが、なんか終夜より徹夜の方が一生懸命感が伝わってきますね。
愛知電鉄は現在の名鉄の神宮前から東の区間を開通させた私鉄。
「豊川まで」とありますので、豊川稲荷への初詣輸送をPRするものですね。
ただ、愛電単独で豊川に線路を伸ばしていたのではなく、すでに豊川を通っていた豊川鉄道に、愛電の伊奈の先で線路を豊川鉄道の小坂井駅に繋げて直通運転していたもので、この区間は資料では小坂井線というらしい。
この直通が始まったのは大正15年の4月。
愛電は昭和2年には伊奈から先、今の豊橋まで線路が伸びて全線開通となりましたが、そのとき入った電車が「電7形」という形式。
で、このマッチラベルの電車が「電7形」かというと、最近発行された「名古屋鉄道車両史」の上巻に出てる写真と見比べると、前照灯の位置が違うような。
「電7形」のヘッドライトは電車正面の「へそ」の辺りに付いてるのですが、この図柄ではそれが描かれていません。
まあ、大雑把な絵なのでアレですが、特徴的な「へそ」の前照灯を描かないわけもないだろうから、これはその後昭和3年に製造され、ヘッドライトが「おでこ」部分にあって、尾灯も絵のように左下1灯だったデハ3300形なのかなと、勝手に類推しております。
デハ3300は「あさひ」号と呼ばれ、神宮前-豊橋を60分で走破する超特急にも使われたそうです。
豊橋まで60分なら豊川も似たようなもんでしょう。
ということなので、豊川乗り入れが大正15年だけど、電車がデハ3300という前提で、このマッチラベルは昭和3年以降のものなんじゃないかな。
2枚目は年が明けて初詣の案内です。
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