アールデコ、モダニズム建築の集合体

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昭和11年の4月10日から5月31日まで西宮の浜甲子園で開かれた「輝く日本大博覧会」。
このゴールデンバットはそれの記念パッケージです。
しっかし、見事にボロボロです。
記念タバコのパッケージもいろいろウオッチしてはいるのですが、これはなかなか出てきません。
二束三文で手に入れた戦前タバコパッケージの束の中に混じっていました。

もう1枚は同じ博覧会の宣伝マッチ。
同じ図柄が使われています。
この図柄は日本のアールデコとしてたびたび引用される非常に有名なものです。

この博覧会は大阪毎日新聞(大毎)、東京日日新聞(東日)の共催でだったようですが、マッチラベルには大毎の名前しか載ってませんね。

この博覧会場に建てられた建物はアールデコで見事なモダン建築として、そのスジの方には高く評価されているようです。

会場は3つに分かれており、メインは第一会場。
ここには、輸出で日本を支える工業品などを展示した「国産館」、陸海空にわたる日本軍の活躍を大パノラマも含め展示する「皇軍館」、科学技術の発展と国への貢献を展示する「科学館」、各種機械の構造を実動するものも含め展示した「機械館」、土木、建築、交通、通信でもって文化生活がいかに送れるかを解説した「文化館」、伸びゆく満州の実情を知らせる「満州館」、南北アメリカや豪州、フィリピンなど南洋を最新の資料で紹介する「汎太平洋館」、この年に開催されるベルリン五輪やスポーツに関する資料を展示した「スポーツ館」、コンサートや演芸を披露する「演奏館」、米国から招聘したアメリカン・グランド・サーカスが公演する「大余興場」があったそうです。
サーカスでは自動車の宙返りやオートバイの曲乗り、果てはフラダンスまで披露されたとか。
また、住友や日産など企業ブースが出展した特設館もありました。

第二会場は阪神パークを貸し切って疲れた家族連れらの休憩などに使われ、第三会場は六甲山頂の六甲ケーブル高山植物園。ここは博覧会来場者のみに開放され、都会の喧騒を離れ新鮮な空気を楽しんでください、という趣旨だったらしいです。

輝く日本大博覧会は残っている資料も多く、ウェブで検索すると絵葉書などで会場風景を多数見ることができるほか、古物商を巡るとパンフレットなども手に入れることができます。

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