近鉄12200系電車“新スナックカー”

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1969(昭和44)年に登場した特急用車両で、12000系電車“スナックカー”の改良型増備車両である。同形式と比較すると、軽食提供サービスを行うスナックコーナーの寸法が拡大され、これに伴って同コーナー部分への窓の設置や定員(座席数)の減少等の変化があった他、トイレ・洗面所の配置の見直しや車体側面への列車種別・行先表示器の新設、パンタグラフの増設等が行われた。

折しも当時の近鉄では、万国博覧会開催に合わせた旅客誘致の一環として、志摩線の軌間拡幅工事と鳥羽線・難波線の新線建設工事が進められ、特急列車網の拡充並びに特急車両の増強が求められており、スナックコーナーを持つ車両も一定数確保出来たとの判断もあって、本形式は登場したその年の内にスナックコーナーを持たない増備車両が現れることとなる。この増備車両には初期の車両に倣った2両編成の他、適宜中間車両を挿入した4両編成や6両編成も登場して、近鉄特急車両の標準型とも言える存在となった。

その後は、12000系や18400系電車で実施されたのと同様、スナックコーナーの撤去と座席の増設、前面造形の大幅な変更も盛り込んだ車体更新といった工事を重ね、一部の車両については15200系電車“あおぞらⅡ”や15400系電車“かぎろひ”等の団体専用車両へと転用改造されている。

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