Far East! Far Out! / Various Artists 日本・香港・シンガポールのGS 六枚組ボックス・セット

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これはジーエス・ファン必携・必聴の労作。六枚組のボックス・セットで150曲以上を収録、コンセプトは1964年から1971年までの香港、シンガポール、そして日本のワイルド・ガレージ・パンク、エキゾチック・ビート、サイケデリアの集成。ジャケットは寺内タケシとバニーズ、「悪魔のベビー」シングルの転用です。
英国製作と思われ、外人向けに広く極東の60年代ロックを紹介する意図で編まれたものでしょう。一枚、一枚が当時のシングルやLPそのままのデザインで縮小された紙ジャッケットに入っており、そのうちの二つが、クーガーズのテクテク天国とジャックスのタクト・オリジナルの方のマリアンヌなんだから、泣かせます。箱の裏にはオックスの写真とともに、「君の耳目をオープンにするまでは、「なんだこの変なのは!」と思うでしょう」みたいなことが書かれており、そんなの、当の日本人でもいまだに思ってますからね。笑。ただ、数多のジーエス・コンピレイションを聴いて来たのですが、これだけどうしてこんなに面白いのかと。トータルな面白さ、楽しさは群を抜いています。テディーロビンとプレイボーイズだとか、ストレイドッグスだとか、日本以外でもそこそこ有名で人気のあるバンドも収録されているのですが、とにかくジーエスが始まると、その熱量とエネルギーが違います、圧倒的に。流石ガラパゴス民族のアサッテの思い込みパワーは違う、ロックもくそもない笑。選曲のセンスが一風変わっており、その点が大いにユニークで楽しめます。例えば、PYGははいっていないがヘルプフル・ソウルが入っていたり、オックスはボックスの裏に写真があるも収録されていない、そのかわりガリバーズやスウィング・ウェストが入ってたり、ジャックスが3曲も入っていたり、ダイナマイツはないがモップスが何曲か、テンプターズははいっていてもタイガースが入っていない。(この点は重要でしょう)
この歪さがとてもいいですね。著作権の関係で収録できなかったバンドが、などという言い訳など聞く耳は持たん、所詮100%無許可のブートレッグに違いないのだから。だからこそ、セレクトの妙味が出てくるわけです。最後のディスクの最後の一曲が、CD化すら進まぬシンガポールの名バンド、オクトーバー・チェリーズ、しかもゲット・バックのパクリ曲というのも愉し。#GS #garage #psychedelic

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